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柱の陰からは工藤監督の視線が。
キャンプで目を引く5人の育成選手。

posted2020/02/16 08:00

 
柱の陰からは工藤監督の視線が。キャンプで目を引く5人の育成選手。<Number Web> photograph by Kyodo News

育成の尾形崇斗と、それを見つめる工藤公康監督。「ソフトバンクの育成」はもはやブランドだ。

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安倍昌彦

安倍昌彦Masahiko Abe

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Kyodo News

 ファンという存在は、本当にありがたいと思う。

 12日、ソフトバンクの宮崎キャンプは、雨の中で行われた。

 水びたしのグラウンドは使えないので、午前A組(一軍クラス)、午後B組(若手と故障者)の2部制で、室内練習場を使っての練習となった。

 ソフトバンクのキャンプ地は、宮崎市郊外の「生目の杜運動公園」といい、その中に、本球場の「アイビースタジアム」のほか、サブグラウンドがいくつも、それに「室内」もある。「室内」は、70メートル四方ほどの地面に人工芝を敷いた巨大な体育館だと思っていただければよい。

 その巨大な体育館の四周を、ファンの列がぐるりと取り囲んでいる。

 南国・宮崎といったって、初春の雨は冷たい。

 そんな中、傘をさしながら、いったいどれぐらい待つのだろう。

 室内練習場の練習風景を見物、見学するための列なのだ。

ソフトバンクのキャンプは実に楽しい。

 30分待つのか、1時間なのか、ようやく「室内」の中に入ると、2階の高さにある回廊をぐるりと回りながら、眼下の練習風景を見下ろして、つかの間、キャンプ気分を味わう。

 遠くから足を運んだファンだってたくさんいるんだろうに、たったそれだけの見学でも、文句ひとつ言わずに、次の人たちに場所を譲って退場していくのだから、せめて退場口に松田でも今宮でも、人気者が交代で立って、握手のひとつも交わしてお見送りしてもバチは当たらんだろうに……と思ってしまったりするのだ。

 その室内練習場の中の様子が、ソフトバンクのキャンプは実に楽しい。

 もちろん真剣勝負の戦いの場には違いないのだが、雰囲気がなぜか華やいで、明るく楽しい。

 キャンプ前半、ベテランより若手が目立つ時期。

 とりわけ、「3ケタ」の選手たちが何人も輝いて見える。

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