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ジャパンの南ア攻略法は存在する。
三たび、歴史的な夜にならんことを。
posted2019/10/19 11:50
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph by
Naoya Sanuki
9月6日、7-41と日本が南アフリカに完敗したとき、試合後の記者会見でジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチは興味深い発言をした。
「南アフリカは攻めてこなかった」
頭のなかに「?」が浮かんだが、改めて映像を見直してみると、ジェイミーが言わんとしていたことが見えてくる。
ボールが動く局面では、南アフリカは積極的なアタックを封印していたのだ。
この試合、後半13分の時点で南アフリカが27-0とリードし、勝敗は決した。そこまでの南アフリカが挙げた4つのトライを分解してみると、彼らの基本パターンが見えてくる。
まずは、スクラム。
南アフリカはスクラムを起点に2つのトライを奪っている。ただし、いつもスクラムに全力ではなく、勝負どころでのみ100%プッシュ。日本はFWがディフェンスで無力化され、左BKで完全に数的優位を作られてからのトライを奪われている。
南アのトライを防ぐ2つのポイント。
もうひとつのパターンはキックからの攻防。いわゆる、アンストラクチャーの局面で2本のトライを奪われている。
最初は、日本が自陣から脱出しようとSO田村優がコンテストキックを蹴ったが、キック後の防御態勢が不備だったため、カウンターを許してのトライ。
そして後半に入ってからのダメ押しのトライは、南アフリカのSO、ハンドレ・ポラードが日本陣に入ったところでコンテストキックを上げて、南アフリカが再獲得。
そこから左に素早く展開してのトライだった(このトライを奪うまでの陣形が、日本がスコットランド戦で前半終了間際に奪った3本目のトライ、ラファエレのキックから福岡のトライとそっくりで驚いた。隊形を参考にした?)。
つまり、失トライを防ぐという意味で重要なのは、ふたつになる。
スクラムの安定。
コンテストキックへの対処。