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スピードワゴン・小沢一敬が明かす
スポーツ漫画と我が芸人人生。 

text by

小沢一敬

小沢一敬Kazuhiro Ozawa

PROFILE

photograph bySports Graphic Number

posted2018/09/13 16:30

スピードワゴン・小沢一敬が明かすスポーツ漫画と我が芸人人生。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

『ジョジョの奇妙な冒険』からとったコンビ名――お笑いに生きると同時に、漫画とも人生を共にしてきたスピードワゴン・小沢一敬。

デヴィ夫人からの衝撃の言葉!

 めちゃくちゃかっこいいと思った。俺もコブラみたいに粋な言葉を発したいと思った。『COBRA(コブラ)』を読んで以来、どんなときも洒落とユーモアを忘れない生き方をしようと決めた。

 コブラのセリフは、いわば昔のアメリカ映画のテイストに近い。今、読み返したら、多くの人がダサいと思うかもしれない。でも、小沢にとってはみんながダサいって思うことのほうが、逆にカッコイイじゃんって感じるんだよね。

 言葉の意味や成り立ち、漢字の使い方にすごくこだわるようになったのも、漫画の影響かもしれない。

 例えば、「道路」と「ロード」。

 日本とイギリスって10000kmくらい離れているのに、なんで日本語と英語で同じ意味の言葉の語音が似ているんだろうって、不思議に感じてしまう。

 例えば、アメリカ人が誰かに嫉妬したとき、「shit(シット)!」って吐き捨てて悔しがることがある。これも、不思議だなって。

 でも、このことをデヴィ夫人に言ったら、冷静にこう返されちゃった。

「あなた、あっちで嫉妬は『シット』じゃなくて『ジェラシー』よ」

 さすがに小沢も「嫉妬=ジェラシー」は知っていたんだけどね……。

人生、どうしたってつらい時がある……。

 芸人の仕事をしていると、よく「がんばってね」と言ってもらうことがある。「がんばる」って、漢字では「頑なに張る」と書く。だから俺は、「がんばる」って、汗をかいて努力することじゃないと思ってる。

 自分のスタイルや生き方が1本の糸だとしたら、それを頑なに張り続けよう。「がんばって」と言われたら、どんなことがあっても自分らしくいようって思うんだ。

 そうやって自分らしく生きようと思っていても、どうしても苦手なことや、我慢しなきゃいけないことに直面するときもある。子どもの頃、小沢は注射が苦手だった。学校でインフルエンザや日本脳炎なんかの予防接種があるたびに、憂鬱な気分になっていた。

【次ページ】 漫画のおかげでつらさが減った!

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