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高萩洋次郎と大島僚太が示す
西野ジャパン入りへの説得力。 

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西川結城

西川結城Yuki Nishikawa

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photograph byGetty Images

posted2018/05/09 10:30

高萩洋次郎と大島僚太が示す西野ジャパン入りへの説得力。<Number Web> photograph by Getty Images

Jリーグで存在感を見せる高萩(左)と大島。2人が代表メンバー入りするのは何らおかしくないパフォーマンスだ。

不動の長谷部&山口にある懸念点。

 それは、これまで代表の不動のボランチとしてプレーしてきた長谷部誠と山口蛍が、ハリルジャパン最後の戦いになった3月のベルギー遠征の2試合(マリ戦、ウクライナ戦)で満足の行く出来ではなかったことにある。

 現在、長谷部は所属のフランクフルトでは3バックの中央、リベロの位置でプレー。そのポジションで円熟味を感じさせる一方で、本職であるボランチでは、相手のプレッシャーにさらされるとボールさばきが安定せず、さらに球際のデュエルでもDF陣の防波堤になるようなタフな守備ができなかった。

 また山口も、現在J1で上位のセレッソ大阪ではコンスタントにプレーしているものの、代表戦ではボールを受ける動きが消極的だった。守備では積極的に潰しにいくのとは対照的な課題が、今も顔をのぞかせる。

香川や清武も負傷離脱が続く現状。

 また、西野朗監督が期待しているであろう2人の攻撃的MFも、状態が上がらない。

 今冬から負傷離脱が続く香川真司は、ドルトムントの練習に復帰したというニュースが入った矢先に、再び戦線離脱したとの報せが飛び込んだ。さらにJ1開幕時期にケガを負い、ピッチから離れていた清武弘嗣は、4月に復帰後チームを勝利に導く活躍を見せたが、ここに来て再度負傷離脱を余儀なくされている。

 ボランチ勢も、攻撃をけん引するボールプレーヤーも計算できない――。それが、日本の中盤の現状である。

 だからこそ、大島と高萩、2人の出来が気になった。

 試合はFC東京がセットプレーからの2ゴールを守り切り、アウェイで勝利を挙げた。4月から続く連戦の中、両チームの選手とも疲労はMAX状態。お互いに本来理想とする戦い方ができたとは言えなかったが、その中でもFC東京が要所で速さ、強さで上回ったことが勝因だった。

 その要所で光っていたのが、高萩だった。

【次ページ】 タフさとパスセンスが高次元で融合。

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