フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
ウイアーが語る羽生結弦の強さの秘密。
世界フィギュアでの王座奪還なるか?
posted2016/03/28 17:30
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Asami Enomoto
マサチューセッツ州ボストンで、いよいよ3月30日から世界選手権が開催される。
男子シングルは、今季歴代最高点を大幅に更新した羽生結弦が、世界タイトルを取り戻すことができるかどうかに注目が集まるだろう。現世界チャンピオンのハビエル・フェルナンデスが、羽生結弦だけでなく、宇野昌磨、パトリック・チャンらの挑戦を受けて立つことになる。
カナダはチャンとナム・グエンが代表に。
北米の男子では、3月11日にカナダのリアム・フィルスが世界選手権代表を辞退したことが関係者の間で話題となった。その理由が、怪我などではなかったからだ。
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フィルスはカナダ選手権でパトリック・チャンに次いで2位になり、四大陸と世界選手権の代表を勝ち取った。だが四大陸選手権では、ジャンプが不調で総合13位に終わって、世界選手権を辞退する決意をしたのだという。
フィルスはプレスリリースの中で、「難しい決断だったが、自分が世界選手権を辞退するのは、カナダチームにとっては大事なこと」とコメントをしている。
連盟からのプレッシャーがあったかは不明。
カナダ連盟は、代わりにカナダ選手権で4位だったナム・グエンを代表に指名した。グエンはチャンが不在だった昨シーズン、カナダタイトルを手にして世界選手権で5位に入賞。だがもう1人のカナダ代表、ジェレミー・テンが22位に終わり、カナダ男子はボストン世界選手権の枠を2枠しか獲得できなかった。
フィルスは世界選手権の出場経験がなく、ソチ五輪では28位に終わっている。
「(五輪前年となる)来季のためにカナダ男子が3枠獲得するのは大切なこと。パトリックとナムなら、安心して任せられる」と、フィルスはコメントした。
カナダの連盟側から、フィルスに対して何らかのプレッシャー等があったのかどうかは、明らかになっていない。