球体とリズムBACK NUMBER

あまりに惜しい強豪同士の潰し合い。
欧州CL16強で、あのチームが消える!? 

text by

井川洋一

井川洋一Yoichi Igawa

PROFILE

photograph byAFLO

posted2015/12/15 12:00

あまりに惜しい強豪同士の潰し合い。欧州CL16強で、あのチームが消える!?<Number Web> photograph by AFLO

スイスで行われたCL決勝トーナメントの抽選会。ビッグクラブが潰し合う組み合わせは展開にどんな影響を与えるか。

失うもののないPSVはアトレティコにどう抗うか。

PSV対アトレティコ・マドリー(第1戦:2月24日、第2戦:3月15日)

 '08-'09グループステージでは、アトレティコが2戦2勝。今回も一昨季のファイナリストが優位と見るべきだが、PSVのフィリップ・コクー監督は「ファンタスティックなチャレンジ」を前向きに捉えている。オランダ王者はGS最終節に逆転勝利を収め、マンチェスター・ユナイテッドを抑えて2位に滑り込んだ。GKユルン・ゾート、ダビー・プレパーら20代前半の選手を中心とした若きチームは、'88年の栄冠にどこまで近づけるだろうか。

 対するディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコには、小さくない懸念材料がある。中盤の主軸のひとり、チアゴが今季絶望の重傷を負ってしまったのだ。代役は指揮官が「クラブの未来」と評する21歳のサウール・ニゲスか、クラブワールドカップ後にリーベル・プレートから合流する22歳のマティアス・クラネビテルが有力だが、どちらも未知数に変わりはない。とはいえ、ディエゴ・ゴディンとヤン・オブラクを中心とした堅守と、逆襲をゴールにつなげるアントワン・グリエスマンの存在は心強い。そして何より、団結力と闘争心は今も欧州屈指のレベルにある。

前評判の低い試合にもサプライズの可能性が。

ベンフィカ対ゼニト(第1戦:2月16日、第2戦:3月9日)

 昨季GSでも相まみえた因縁深きカードだ。ゼニトのMFアクセル・ビツェルにとっては2年連続の古巣対決となり、2戦2勝した昨季の再現を目指す。かつてベンフィカの宿敵ポルトを率いていたアンドレ・ビラスボアス監督のチームは今季、国内での不振をよそに欧州の舞台では5節まで全勝。新戦力アルテム・ジュバ、フッキ、オレグ・シャトフのスピーディーかつパワフルな攻撃陣と、組織力の高い守備で接戦を制してきた。

 一方のベンフィカは、ジョルジュ・ジェズス前監督が宿敵スポルティングに移籍する激動のオフを経て、チームの再構築を迫られながらも、ガラタサライの自滅にも助けられ悠々と2位通過を遂げた。ビッグクラブからも引きの強いニコラス・ガイタンとジョナスが決定的な仕事をする攻撃陣は一定のレベルを保っているが、主将のルイゾンが負傷離脱した後の守備陣は心もとない。このベテランCBのフィットネスがひとつのカギとなるだろう。

ヘント対ヴォルフスブルク(第1戦:2月17日、第2戦:3月8日)

「どちらもサプライズを起こしたチームだ」とヴォルフスブルクのディーター・ヘキンク監督が語る通り、両チームとも初の決勝トーナメントに挑む。最終節にユナイテッドを下して堂々の首位通過を果たしたドイツ勢は、ユリアン・ドラクスラーを中心とした2列目が織りなす流麗な攻撃が魅力。ここぞの場面で頼りになるナウド、欧州屈指の左SBに成長したリカルド・ロドリゲスと守備陣にも好タレントが揃う。

 3節まで勝利に見放されるも、その後の3連勝で格上と見られたバレンシアとリヨンに引導を渡し、ベルギー勢として初の決勝トーナメント進出を成し遂げたヘント。引き分け以外はすべて1点差で決着しており、GKマッツ・セルスの奮闘が光った。16チーム中最小のアンダードッグではあるが、4度目の驚きが起こる可能性もゼロではない。

※日付はすべて現地時間。左側のチームが第1戦をホームで戦う。

関連記事

BACK 1 2 3 4
パリ・サンジェルマン
ユベントス
アーセナル
欧州チャンピオンズリーグ

海外サッカーの前後の記事

ページトップ