サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
福西崇史が見抜いた意外な成果。
選手目線で分析したNZ戦の後半。
text by
細江克弥Katsuya Hosoe
photograph byTakuya Sugiyama
posted2014/03/07 10:40
試合後「相手に2点取られたということもあるので課題は大きい」と語った長友佑都。
気になるのはやはり「最終メンバー」。
最大の目的である“確認作業”が無事に行なわれたとして、だから「4-2」という結果に一喜一憂する必要はないのだとしたら、気になるのはやはり「90~95パーセントは決まっている最終メンバー」である。
この3年半、ザッケローニはひたすらにコンビネーションの強化を図ってきた。本番を3カ月後に控えたニュージーランド戦を“確認作業”に費やせるのも、その3年半があったからこそである。この時点でジタバタしているようでは先が思いやられるから、ポジティブに解釈して「順調」というのが指揮官と選手たちの総意であろう。
ただし、だからこそ、最終メンバーの構成においてはこれまでコンビネーションの中心にいた長谷部誠の故障が少なからず影響する。チームの心臓であるボランチの離脱ならなおさらだ。
「具体的なケガの程度が分からないから何とも言えない。でも、復帰まで報道されているような時間がかかるとすると、本大会までにトップコンディションを取り戻すのは簡単じゃない。ただ、ニュージーランド戦を見る限りでは、山口蛍がかなりチームのスタイルに溶け込んで安定してきているし、力を発揮し始めている。青山敏弘も“確認”のレベルでプレーできていたと思う。そのレベルで競争意識が高まること、それが長谷部にもいい影響を及ぼすことに期待したい」
次に動きがあるのは、予備登録メンバー30名の発表である。それまでの間にできることは、長友と同様に個々のアップデートを繰り返すことである。90~95パーセント“以内”の選手もそれ“以外”の選手も、やるべきことは変わらない。