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第3回 正しいフォームを理解する part.2 

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川上康介

川上康介Kosuke Kawakami

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posted2010/12/24 06:00

第3回 正しいフォームを理解する part.2<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

金チェック(1) 「カラダが起き上がり過ぎ」~山本さんの場合~

 ランニング経験はゼロ。これから走ってみたいという山本さん。その走りをチェックしてみると、カラダが起き上がり、少しふんぞり返っているよう。

「もっとカラダを前に倒して、その推進力を走りに活かさないともったいない」(金さん)

 そこで行ったのが、まるで“人”の字のように、前傾姿勢になった山本さんを金さんが支えるというエクササイズ。しばらくカラダを前に倒すことで、腹筋に前傾の意識が芽生える。たったそれだけで山本さんのフォームも激変! カラダに軸のある楽そうな走りに変わった。

金チェック(2) 「サッカー走りのクセを直す」~平山さんの場合~

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 走り始めて半年。しかし長年やってきたサッカーの走り方が染み付いていて、フォームに不安があるという平山さん。確かにその走りは小刻みで長距離ランナーには見えない。

「ランニングで大切なのは、着地の踏み込みの際に生まれるエネルギー。サッカーの場合は、横、後ろの動きへの対応も求められるため、スムーズに次の動きができるよう、このエネルギーを殺す走りが求められるのです」(金さん)

 ひたすら前に進むランニングでは、この着地エネルギーを最大限に利用したい。そこで平山さんのクセを直すために金さんが提案したのが「片足跳び」。左右両足で交互に3~4回ずつ跳んで、着地の際のエネルギーを確認。その際にエネルギーを受け止める腹筋とおしりの筋肉に手で触れながら行うと、より効果的。その後、平山さんに軽く走ってもらうと、走りがダイナミックに。サッカー経験者は試してみる価値あり!

金チェック(3) 「左右のバランスが悪い」~安田さんの場合~

 我々には一見、普通の走りにみえる安田さん。

 だが、金さんには「左右のバランスが悪い」と見えるらしい。話をきくと小学生の頃に転倒して、股関節を痛めたことがあるという。金さん流の整体を受けてみると……。

「確かに右の股関節が固い。そのために右側は腹筋も弱く、これが走りのバランスの悪さにも影響しています」(金さん)

 しばらく金さんのストレッチを受けた後に再び走ってみると、本人も驚くほどに走りがスムースに変化。まさに金マジック! 小学生以来の快適な走りに安田さんも大喜びだった。

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