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“専属契約なし・取材パスなし”で引っ張りだこの「ノーブランド」野球解説者・五十嵐亮太のサービス精神の源流は「野村克也監督の嫉妬深さ」!?
posted2025/04/11 11:02

MLB開幕シリーズの解説を務めた五十嵐亮太さん。波瀾万丈の選手生活からいっそう自由な解説者人生の「源流」とは?
text by

NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
SANKEI SHIMBUN
「東京シリーズという大事な試合で起用していただいたことは、ありがたいの一言ですね。強いて言えば、これまで日本だけでなくMLBの解説もさせてもらってきたので、ちょっと使ってみようか、と思ってもらえたのかな」
ご本人は控えめに語るが、今や解説者業界でも羨望の的(?)と言えるであろうドジャースの試合に、2020年に現役引退したばかりで解説者としては若手の五十嵐さんが起用されているのは、ちょっとした快挙ではないか。
MLBの解説は固定メンバー?
「そこは本当にありがたいです。ただ、東京ドームに行ったときも思ったんですが、MLBの解説をするメンバーが、だいたいいつも見かける方たちで。MLBに特に興味を持っている解説者の小さいグループの中に、僕も入っているということじゃないですか。
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皆さんどうお考えかはわかりませんが、同じプロ野球OBで解説者をやっていても、NPBがメインでMLBはそこまで、という方もいらっしゃると思うので。ただ、今は大谷翔平選手だけは別格で、誰もが興味を持っているかもしれませんが(笑)」
古株の野球ファンからすると、かつては解説者といえばテレビ局や新聞ごとに専属評論家が固定されているものだった。そうしたスタンスも、昨今では変化してきたように感じる。
「僕はノーブランドの解説者」
「変わってきているのか、どうなんでしょうね。確かに、僕は実はどのメディアとも専属契約はしていなくて、それは珍しいかもしれない。だから、NPBの試合の年間取材パスも持っていないんですよ。毎回、取材のたびにそのとき仕事をする媒体のパスをもらっていて。
年間通して、ある新聞なりラジオ局なりと契約して、何十試合を解説して、という働き方には安定している強みがありますよね。なんていうか、ブランドがあってちょっと羨ましいなと思うこともあります。『○○新聞の××さん』として球場に行けるわけですよね。僕はノーブランドでやっている感覚なので(笑)」
毎日のように様々なメディアに登場する五十嵐さんの働き方に、驚かれることもあったとか。