NumberPREMIER ExBACK NUMBER

バレーボール日本代表・荒木彩花はなぜ、ゴーグルをつけるのか?「自分の蒸気ですごく曇ります」プレーへの支障は…荒木絵里香が直撃!

posted2025/03/29 11:03

 
バレーボール日本代表・荒木彩花はなぜ、ゴーグルをつけるのか?「自分の蒸気ですごく曇ります」プレーへの支障は…荒木絵里香が直撃!<Number Web>

大好評シリーズ動画『Number Volleyball Night W』でバレーボール女子元日本代表の荒木絵里香とパリ五輪代表の荒木彩花の対談が実現

text by

NumberWeb編集部

NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web

PROFILE

 黒いフレームのゴーグルをつけ、鉄壁となる――日本代表ミドルブロッカー荒木彩花選手の高さを生かした攻めのブロックとパワフルな速攻は、元日本代表キャプテン、荒木絵里香さんの姿を思い起こさせる。「Number Volleyball Night」女子シリーズ第6回では、そんな2人の対談が実現。バレーに出合った中学時代から、東九州龍谷高校時代の数々の活躍、SAGA久光スプリングス入団、パリ五輪、と荒木選手のバレー人生を振り返ると、そこには輝かしい実績だけではなく、怪我との戦いの日々があった。競技をやめることも考えた「どん底」から、いかに持ち直していったのか。先輩・荒木絵里香さんが聞いた。

名前も2文字違いな二人の「アラキ」の共通点

荒木(絵) 名前も「アラキアヤカ」「アラキエリカ」、2文字しか変わらず、同じミドルブロッカーで、身長も高く、ガタイもちょっとしっかりしていて(笑)。共通点が多いこともあり、高校生の時から気になって応援している存在でした。まず、中学校でバレーボールを始めて、2年生の時にはすでにJOC(全国都道府県対抗中学バレーボール大会)に選出され、オリンピック有望選手にも選ばれたんですよね。バレーを始めて1年半くらいでJOCとはすごいですよね。3年生の時には最優秀選手に選ばれるなど頭角を現し、バレーボール強豪校、東九州龍谷高校に進学。高校ではU18、U19で活躍されましたね。どうでしたか?

荒木(彩) 先輩しかいない、当たり前に自分より上手い選手が多い環境でやれたのは、ずっと一緒にやっている高校のメンバーだけでは味わえない、滅多にできない経験でした。これをどうやってチームに持ち帰れるかということを考えてアンダーカテゴリーでは過ごしていた覚えがあります。

荒木(絵) 高3の時にはU20で世界ジュニア初優勝。石川真佑選手や山田二千華選手と一緒に戦ったんですよね。

ADVERTISEMENT

荒木(彩) 優勝に携われたのはすごくいい経験だったのですが、自分自身がコートに立てていたわけではなかったので悔しい気持ちもあります。純粋に歴史を残せたことは嬉しかったです。

荒木(絵) いいえ、これはすごいことですよ。私たちもシニアで「ジュニアが優勝したよ」ってとても盛り上がっていて、いいエネルギーをもらいました。

荒木(彩) それはすごく嬉しいです。

荒木(絵) その足で石川選手は代表に合流してワールドカップに出ましたからね。荒木選手もそうやって着実にのぼっていっているんだなと。ちなみに、私もユースとジュニアは控えでほとんど試合に出ていなかったんですよ。

荒木(彩) えっ? え? えーっ。

荒木(絵) だからそこも同じだと思って。悔しさとか、自分が仲間にちょっと置いて行かれている感とかって、出てない時にしか感じられない気持ちですよね。

荒木(彩) はい、ほんとにその通りです。「あー自分、何やっているんだろう」って悲観的になっちゃう時期ではありました。

荒木(絵) でも、そういう経験をしっかり積みながら成長していって、高校のチームでは3年時に春高で優勝。確実に力をつけ、SAGA久光スプリングスに入団しましたね。その経緯を伺えますか。

荒木(彩) 高校の進学先を選んだ時と同じになってしまうのですけれど、憧れていた長岡望悠さんが所属しているチームであり、JOCでも一緒で、中学生の時から知り合いである平山詩嫣選手の進路先でもあったからです。そして、常勝軍団というイメージもあったので、自信はなかったのですが、挑戦したいという気持ちが大きくあり、勉強のつもりで入団を決めました。

日の丸を背負う気持ちはなかった

荒木(絵) その時には「日本代表になりたい」「オリンピックに行きたい」という目標は持っていたのでしょうか?

【次ページ】 日の丸を背負う気持ちはなかった

1 2 3 4 NEXT
#荒木絵里香
#荒木彩花
#SAGA久光スプリングス

バレーボールの前後の記事

ページトップ