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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「オーバーエイジ候補リストは存在した」大岩剛監督が初めて明かすパリ五輪チーム作り“OA枠未使用”の真相「A代表の“ある選手”も出たいと…」
posted2024/10/09 11:00
text by
佐藤景Kei Sato
photograph by
Koki Nagahama/JMPA
メダルを目標に挑んだパリ五輪サッカー男子日本代表。オーバーエイジ枠を使わず、23歳以下の選手のみでグループステージを突破したものの、ベスト8で敗退した。この結果をいかに受け止めればいいのか。オーバーエイジを使わない決断を下した経緯とは。8月いっぱいで代表監督を退任した大岩剛氏がNumberWebインタビューに答えた。<全2回の前編/後編を読む>
『オリンピックの男子サッカー競技に、日本は今後どう向き合っていくべきなのか』
この夏、パリ五輪に臨んだU-23日本代表は、日本サッカー界に一つの問いを投げかけた。
グループステージで3連勝を飾り、無失点でノックアウトステージに進出したが、結果はスペインに敗れてベスト8で敗退。目標としていたメダルを逃すことになった。
その理由はさまざま考えられるが、メンバー編成の面で多くの制限がかかっていたことも、その一つだろう。
オーバーエイジ、主軸を欠いての戦い
今回、日本は3枠のオーバーエイジ(OA)を使わずに大会に臨んだ。1992年のバルセロナ大会で23歳以下という年齢制限が設けられて以降、OA枠なしで臨んだ96年のアトランタ大会、2008年の北京大会はいずれもグループステージで敗退している。その意味において、準々決勝に進んだパリ大会の日本は歴史を塗り替えたとも言えるが、金メダルを手にしたスペイン、銀メダルのフランス、そして銅メダルのモロッコはいずれも3人のOAを採用していた。この事実も冷静に押さえる必要がある。
さらに、チームの立ち上げからメンバーに名を連ねていた鈴木唯人や鈴木彩艶、松木玖生らU-23代表の主軸を担ってきた選手も本大会に参加できなかった。取り巻く環境の変化によって、何人もの選手を招集できなかったのだ。
パリ五輪終了から1カ月、代表活動を終えた大岩剛監督に改めて話を聞いた。大会に臨むスタンス、チーム作り、強化方針など、現場責任者の立場から感じたものを語ってもらった。