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ネリ戦でもドネア戦でもなかった…あなたが選ぶ「井上尚弥のベストバウト」“驚きの”1位はどの試合?「選ぶのは難しいが…」《700人アンケート》 

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posted2024/05/23 18:21

ネリ戦でもドネア戦でもなかった…あなたが選ぶ「井上尚弥のベストバウト」“驚きの”1位はどの試合?「選ぶのは難しいが…」《700人アンケート》<Number Web> photograph by Hiroaki Yamaguchi

計744票が集まった「あなたが選ぶ“井上尚弥のベストバウト”」アンケート。もっとも多くのファンに支持された「最高の試合」とは?

1位 スティーブン・フルトン戦 143票

 1位に輝いたのは、143票を獲得したスティーブン・フルトン戦でした。

 井上にとってスーパーバンタム級での初陣、しかも相手は“階級最強”とされる21戦21勝(8KO)のWBC・WBO統一王者。いかにモンスターといえど楽観視できる相手ではなく、リーチがあり、テクニックに優れたフルトンに手を焼く可能性もあるのでは――そんな懸念を、井上は圧巻のボクシングで吹き飛ばします。

 立ち上がりからジャブの差し合いで優位に立つと、L字ガードを駆使しながらポイントでも明確にフルトンを圧倒。そして8ラウンド、繰り返し意識させていたボディから間髪を容れず右ストレートを叩き込み、よろめく相手に“スーパーマンパンチ”のような追撃の左でダウンを奪います。かろうじて立ち上がったフルトンをコーナーに追い込むと、暴風雨のような連打でフィニッシュ。まさにパーフェクトな試合運びで、世界中のボクシングファンを感嘆させました。

「序盤からKOに繋がる右ストレートを当てる為の餌を撒くインテリジェンス、追撃のジャンピング左フックを叩き込む野性、フィニッシュに至るラッシュの的確性……すべてが極上。試合前は徹底的に距離を取られる塩試合も想像していただけに、改めて総合力の異様な高さに感服した試合でした」(54歳・男性)

「選ぶのはかなり難しいが、井上尚弥のボクシング技術の高さを堪能できた試合だった。ドネア1、ドネア2、ネリ戦も興奮した試合だった。まだまだ進化を感じられるのには驚かされる」(58歳・女性)

「よりエキサイティングであったり、ドラマティックな試合はあるのかもしれないが、最も優れたボクシングを見せてくれたのはフルトン戦だと思う」(33歳・男性)

 特筆すべきは、試合前に囁かれていた“階級の壁”を軽々と粉砕してみせたことでしょう。フィジカル、技術、メンタル、戦略……。すべてを兼ね備えたモンスターの限界はどこにあるのか。誰もがそんな感慨を抱かずにはいられない一戦でした。

「階級転向初戦で階級トップのフルトンを圧倒。体格差やアウトボクシング対策などが懸念されていたが、それらを見事ひっくり返す充実の内容。序盤の試合運びからKOまですべてが見事」(20歳・男性)

「階級アップ初戦で体格で上回るアウトボクサーに対してアウトボックスで圧倒して最後は倒しきった完璧な試合」(46歳・男性)

 5位までが100票を超える大接戦となった今回のアンケート。「いい試合が多すぎて選べない!」といった反応も数多く寄せられました。圧勝にせよ、激闘にせよ、井上尚弥のボクシングはとてつもなく面白い――そんなファンの思いを、ダイレクトに反映した結果だったと言えるのではないでしょうか。

<あなたが選ぶ「井上尚弥のベストバウト」6~10位結果発表から続く>

#3に続く
「井上尚弥のベストバウト」大橋会長が選んだ1位はどの試合? いま明かす激闘のウラ側「ナルバエス戦は無謀と言われた」「一番警戒した相手は…」

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