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ネリ戦でもドネア戦でもなかった…あなたが選ぶ「井上尚弥のベストバウト」“驚きの”1位はどの試合?「選ぶのは難しいが…」《700人アンケート》
posted2024/05/23 18:21
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Hiroaki Yamaguchi
のちの世界王者との手に汗握る日本人対決か。「ノックアウト・オブ・ザ・イヤー」に輝いた秒殺KOか。フィリピンの閃光と作り上げた至高のドラマか。はたまた、悪童を粉砕した東京ドームの衝撃か。
27戦27勝(24KO)。ボクシング界の“モンスター”井上尚弥の輝かしい戦歴のなかで、もっとも多くの支持を集めた“最高傑作”は、いったいどの試合なのでしょうか。
Number Webでは「あなたが選ぶ『井上尚弥のベストバウト』はどの試合ですか?」というテーマでアンケートを実施。5月7日から12日にかけて、計744票が集まりました。後編ではいよいよ、ランキングのベスト5を発表します。<前編では6~10位の結果を公開中です>
5位 オマール・ナルバエス戦 110票
5位に選ばれたのは、井上が“飛び級”で2階級制覇を達成したプロ8戦目のオマール・ナルバエス戦です。フライ級で16度、スーパーフライ級で11度の世界王座防衛に成功し、長いプロキャリアを通じて一度もダウンしたことがないアルゼンチンのレジェンド。そんな“格上”の王者ナルバエスとのタイトルマッチで、当時21歳の井上は底知れないポテンシャルを見せつけます。
ライトフライ級から2階級アップしたスーパーフライ級転向初戦。減量苦から解放された井上のパンチの破壊力は、ファンの想像をはるかに上回るものでした。初回に2度ダウンを奪うと、2ラウンドも名王者を圧倒。強烈な左ボディで4度目のダウンを喫したナルバエスはヒザをついたまま苦悶の表情を浮かべ、立ち上がることができず。井上の強さばかりが際立つ衝撃のKO決着となりました。
試合直後には、ナルバエスのセコンド陣がグローブとバンデージのチェックを要求したという逸話も。もちろん細工は何ひとつなく、ナルバエス陣営も新王者を「グレート」と称えるほかありませんでした。思わず不正を疑ってしまうほどの、信じがたいパンチ力。この試合を境に、“モンスター”は世界的な知名度を獲得していくことになります。
「ダウン経験がないスーパー王者を圧倒した試合は衝撃だった。減量苦から解放された一撃はまさにモンスター。試合後のグローブチェックまで含め、この試合は外せない」(27歳・男性)
「キャリアでダウン経験のない超難敵から2回までに4度のダウンを奪って完勝したのは、あまりにも衝撃的でした。最後のボディブローはボクシング史に残る一撃だと思います」(38歳・男性)