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ネリ戦でもドネア戦でもなかった…あなたが選ぶ「井上尚弥のベストバウト」“驚きの”1位はどの試合?「選ぶのは難しいが…」《700人アンケート》 

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posted2024/05/23 18:21

ネリ戦でもドネア戦でもなかった…あなたが選ぶ「井上尚弥のベストバウト」“驚きの”1位はどの試合?「選ぶのは難しいが…」《700人アンケート》<Number Web> photograph by Hiroaki Yamaguchi

計744票が集まった「あなたが選ぶ“井上尚弥のベストバウト”」アンケート。もっとも多くのファンに支持された「最高の試合」とは?

2位 ルイス・ネリ戦 134票

 2位に選ばれたのは、まだ記憶に新しい東京ドームでのルイス・ネリ戦です。

 “神の左”山中慎介との対戦でドーピング違反と体重超過という2度の失態を犯し、日本中のボクシングファンに蛇蝎のごとく嫌われた“悪童”ネリ。ボクシングでは34年ぶりとなる東京ドーム興行は、スーパーバンタム級4団体統一王者となった井上がそんなネリを挑戦者に迎えて行われました。

 かつてマイク・タイソンがジェームス・ダグラスに“世紀の番狂わせ”で敗れた舞台の魔力か、初回にキャリア初のダウンを奪われた井上。しかし完璧なリカバリーでダメージを回復すると、2ラウンドにショートの左フックでダウンを奪い返します。

 本調子を取り戻し、次第にネリを圧倒しはじめる井上。5ラウンドに2度目のダウンを奪い、6ラウンドの右のダブルでネリがロープに崩れ落ちると、東京ドームは4万人を超える観衆の大歓声に包まれました。

「ドネア1とドネア2を足したような満足が1試合で得られる贅沢感。井上尚弥を知らない人にもまず、ルイス・ネリ戦をこそ薦めたい」(41歳・女性)

「あの井上尚弥がダウンしたという初回の衝撃。それからの何倍返しとも言える逆転劇は実に痛快で、最高のエンターテイメントでした」(44歳・男性)

「キャリア初のダウンにもかかわらず、8カウントまで待つ冷静さ、完全に回復していないはずの1ラウンドでロープ際の素晴らしいボディワーク・ディフェンスを見せたところが素晴らしかった」(19歳・男性)

「ちゃんと格闘技を観るのはこれが初めてだったが、鳥肌が立った」(36歳・女性)

「初回ダウンからの回復力、ネリのパンチを見切って当てさせない防御力、ダウンを3度奪いネリを粉砕する攻撃力、試合を支配するリングIQ。ネリのフルスイングのパンチもスリリングで楽しめました」(53歳・男性)

 井上への称賛はもちろんのこと、投票者からのコメントでは挑戦者ネリの奮闘を称える声も目立ちました。過去の因縁こそあれ、“悪童”と呼ばれたメキシカンが完全アウェイの地で見せた覚悟は、紛れもなく本物でした。

「ネリの攻めの姿勢、試合への本気度が伝わってきて過去の因縁を忘れてしまうくらいアツい試合でした」(26歳・男性)

「悪童と名高いネリの、その名に恥じぬヒールっぷりを演じた大立ち回りと、それを捻じ伏せる圧倒的な井上の実力が素晴らしい一戦」(33歳・男性)

「悪童と言われたネリが大人になり紳士的になっていた点も印象的だった」(63歳・男性)

【次ページ】 「全てが極上」「最も優れたボクシング」

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