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格闘技PRESSBACK NUMBER
「ぶりっ子キャラだし、なにこの子って(笑)」慶應大、異例の“学生アイドルレスラー”はいかに生まれたか? 無村架純が引退後に明かした本音
text by
門間雄介Yusuke Monma
photograph byTakuya Sugiyama
posted2024/05/23 11:02
学生レスラーとして異例の人気を集め、今年3月に引退試合を迎えた無村架純
史上初の“学生”アイドルレスラーとして
無村架純は“彼女”のプロデュースワークによって作られた、史上初の学生アイドルレスラー――。
いや、そう簡単には言いきれないところが、虚実皮膜のプロレスの世界だ。
試合を行うためには、それだけの準備をしなければならない。筋トレも、受け身や技の練習も、中高6年間を美術部員として過ごした生粋の文系少女にとっては、生やさしいものではなかった。
無村架純は、“彼女”自身が努力を重ねてきた、生身の結晶でもある。
果たして、学生プロレスで行ってきたこれまでの試合を通じて、その成果を見せることはできたのか?
「自分に出せるものを、ちゃんと出して終わりたかったんです」
本当の自分を見せる、唯一にして最後の機会。
引退試合のゴングがついに鳴った。
《後編に続く》
(撮影=杉山拓也)