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今年の箱根駅伝、“最強”は誰? 2024年版「箱根ランナー番付」を考えてみた 「三浦龍司は大関」「横綱は吉居大和と…」<注目区間紹介も>
posted2024/01/01 17:00
text by
酒井政人Masato Sakai
photograph by
Asami Enomoto
今年、第100回を迎える箱根駅伝。はたして節目の箱根路を駆けるランナーの中で、誰が一番強いのか。
有力学生選手が一斉にスタートする大会がないからこそ“順位”をつけるのは非常に難しい。そこで箱根駅伝ランナーの「格」と「強さ」をこれまでの結果、トラックや駅伝の実績、自己記録、出場予想区間などから総合的に判断。最多23校が参加する箱根駅伝2024で注目すべき30人を「番付表」で紹介したい。
※対象は第100回箱根駅伝にエントリーされた368人。
※番付表は横綱(2人)、大関(4人)、関脇(2人)、小結(2人)、前頭(20人)で編成。
前頭筆頭は佐藤一世(青学大)&中野翔太(中大)
まずは前頭の20人、その筆頭は佐藤一世(青学大4)と中野翔太(中大4)だ。両者は全国高校駅伝で大活躍(3年時は佐藤が1区で区間賞、中野が3区で日本人トップ)。大学でもチームの主力に君臨している。佐藤は3年連続で箱根駅伝に出場(4区4位、8区2位、7区7位)。11月22日のMARCH対抗戦10000mを自己新の28分11秒00でトップを飾ると、箱根は4区に登録された。中野は前々回4区を区間5位と好走して、前回は3区で区間賞。今季は5000mで日本人学生歴代10位の13分24秒11をマークしている。今回も3区に入っており、トップを駆け抜けるつもりでいる。
前頭2枚目に東海大→創価大の“山の神“候補
前頭2~3枚目は9区を2年連続で好走している湯浅仁(中大4)、前々回5区2位の吉田響(創価大3)、10000m27分台の吉田礼志(中央学大3)、前回5区4位の山川拓馬(駒大2)。湯浅は全日本7区を区間2位で走ると、MARCH対抗戦10000mで28分12秒17の自己ベストと絶好調だ。今回は4区での起用が有力視されている。東海大から創価大に転入した吉田響は出雲5区で区間賞、全日本5区で区間賞・区間新と勢いが止まらない。箱根は東海大で区間2位となって以来2年ぶりの5区で「山の神」を目指す。吉田礼志はハーフマラソンで日本人学生歴代2位の1時間00分31秒を持つ選手。積極性が持ち味で、花の2区に切り込んでいくだろう。山川は出雲3区で区間3位、全日本8区で区間賞を獲得。補欠登録だが、本人は5区で「区間新記録」を狙っている。
佐藤圭汰は実力は横綱級だが…
前頭4~5枚目はハーフマラソンで日本人学生歴代4位タイの1時間00分43秒を持つ山本歩夢(國學院大3)、前回6区で区間賞に輝いた伊藤蒼唯(駒大2)、今回が初出場となるスピードキング・佐藤圭汰(駒大2)、出雲と全日本の3区で区間賞を獲得したヴィクター・キムタイ(城西大2)だ。山本は2年連続で3区を区間5位と好走。今回も往路(1区もしくは3区)に起用されるだろう。伊藤も補欠登録だが、6区での出場が濃厚だ。佐藤は今季の出雲と全日本は2区で区間賞(全日本は区間新)。11月25日の八王子ロングディスタンス10000mで日本人学生歴代2位の27分28秒50をマークした。実力は横綱級だが、箱根デビューとなる3区でどんなタイムを叩き出すのか。キムタイは前回3区で区間11位と振るわなかったが、今季は駅伝でキャリアを積み上げた。2区もしくは3区に登場か。