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ドイツ撃破後、遠藤航が語った「個で勝りながらチームとして戦う」…日本代表「個か組織か」の時代はもう終わった

posted2023/09/17 17:28

 
ドイツ撃破後、遠藤航が語った「個で勝りながらチームとして戦う」…日本代表「個か組織か」の時代はもう終わった<Number Web> photograph by Getty Images

ドイツ戦後、遠藤航が語った日本の「距離感の良さ」の要因、日本代表の未来図。その言葉を紐解く――。

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中野吉之伴

中野吉之伴Kichinosuke Nakano

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 サッカー日本代表は9月の欧州遠征でドイツ代表に敵地で4−1、続くベルギーのゲンクで行われたトルコ代表戦も4−2で勝利を飾った。試合ごとにいろんな組み合わせや取り組みをしながらも、試合を自分達のものにしてしまう力強さが今の日本代表にはある。

 上手くいかない時間帯や想定と違う展開になったとしても慌てることなく互いにコミュニケーションを取って修正しながら、我慢強く試合を進めていく。そんな日本代表の戦い方が、チームとしてのベースの部分に浸透しているのを強く感じさせられる。

遠藤と鎌田らの話し合いで決めた守り方

 そんなたくましさを増していく日本代表の中で、チームの中心として一際重要な役割を担っているのが、キャプテンの遠藤航だろう。例えばドイツ戦では遠藤のコーチング能力の高さが際立つ場面がいくつもあった。

 2−1とした後の前半の残り時間、それまでの基本陣形を少し変えて、トップ下でプレーしていた鎌田大地がポジションを少し下げて攻守に絡むようになっていた。この点に関して、試合後に鎌田が取材陣に明かしてくれた話がある。

「(遠藤)航くんにあんまり前から行くんじゃなくて、ブロックひいて守ろうというふうな話があった。選手何人かで話して、そういう感じになった」

説明可能という遠藤のすごさ

 基本的な戦いがある中で、試合の流れや相手のやり方に対して自分たちで修正案をぶつけられる。遠藤はその中心に立ち、ゲームをコントロールしていく。様々な舞台で積み重ねてきた経験と知見が頭に詰まっているのだろう。試合後のインタビューを聞いても、試合のあらゆるシーンについて振り返って、その時々のプレーの意図と背景を詳細に説明できるのは並大抵のことではない。

 遠藤はともに中盤センターでプレーする鎌田と守田英正とポジショニングを微調整しながら、ドイツのプレスをいなし、どんどんと次のパスコースを作り出していっていた。ドイツサイドからすると人数をかけて奪いにいってるのにそこで取れず、逆に空いたスペースを使われるのでどんどん守備が崩れていってしまう。

【次ページ】 チームとしてのオプションが増えてきている

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