――さて、決勝トーナメント1回戦の相手はノルウェーです。以前であれば強豪という印象でしたけど、今なら臆せず勝てそうな気がしてしまいます。

安藤　多分、そういう油断をしないように準備をすると思います。応援している方も、スペインに勝ったし、次もと思ってしまいがちなんですけど相手のタイプも全然違いますし、やっぱりまた気を引き締めていかなくてはいけません。選手たちもすごく集中している表情でしたし、次の試合が楽しみです。

――決勝トーナメントでは何が大事になってきますか？

安藤　やっぱりハードワークをしていますので、中4日でのコンディション調整ですね。今回、男子代表でも帯同している西（芳照）シェフが来てくれていることはすごく心強いと思いますね。遠征中に何が楽しみかって、食事なんですね。ホテルとグラウンドの行き来だけの生活の中、美味しいものを食べられた時が一番嬉しい瞬間なので。

――安藤さんたちの時はなにか持参した食べ物はありましたか？

安藤　いろいろ持参しましたよ。パスタにかける明太子ソースとかありますよね？　あれが用意されている食事は、それだけでもう大歓声でした（笑）。パスタだけ茹でてそれをかけて食べるんですよ。勝つとだんだん種類が増えていって、わーってみんな大喜びっていう。でも、その頃よりは進化しているということです。環境が良くなればまた未来につながりますよね。

――西シェフの話もそうですが、カタールW杯でベスト16に進んだ男子チームの良かった部分なども共有できているのでしょうか？

安藤　そうですね、チームの雰囲気作りで多少影響を受ける部分はあると思います。最初はそれほど注目されていないけど、勝ち進んでいくと徐々に盛り上がってみてくれる人も増えるじゃないですか。そういう変化は選手たちも体感しているので“自分たちもやってやる”みたいな気持ちを力に変えていっていると思います。

「ありがとう」のメッセージと折り紙で作った鶴を置いてローカールームを後にした日本代表　©︎Getty Images

――コンディション以外に決勝トーナメントで大事になることはありますか？

安藤　同じことになってしまいますが、やっぱりチーム力ですね。本当にチームが一つになる、苦しい時でも同じ方向を向く必要が出てくる時があると思います。今はできていますけど、決勝トーナメントはこれまでとはまた別の戦いで、失点するシーンもでてくるかもしれない。だからこそ、チーム一丸となって諦めずに最後まで戦うということが試されてくると思います。

――ありがとうございました。

（次回につづく）

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