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揺れるソフトバンク「捕手は併用すべきか」問題…野村克也・甲斐拓也ら「黄金期は正捕手がいた」歴史も“DeNAから加入選手”で変革か 

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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posted2023/05/11 11:02

揺れるソフトバンク「捕手は併用すべきか」問題…野村克也・甲斐拓也ら「黄金期は正捕手がいた」歴史も“DeNAから加入選手”で変革か<Number Web> photograph by JIJI PRESS

捕手は「固定」か「併用」か――。いま、ソフトバンクはその分岐点に立っているように見える

「オープン戦でキャッチャーは甲斐の大事さが分かったんじゃないですか。併用で使ったけど、リード面でもなかなかね。メインは甲斐でしょうね。あれだけのブロッキング(技術)を持っているし、肩も強い」(3月29日の取材より)

 そういった経緯もあって甲斐が開幕からスタメンマスクを任された。

「リード面とか見てたら、ある程度わかるんじゃないですか。オープン戦だけじゃなく、シーズンに入ってからでもわかるんじゃないですか。守ってて点を取られてますよね。その辺のリード面でもうちょっと。嶺井やったらセとパの違い。海野は自分のリードをもうちょっと極めた方がいいと思いますよ」(4月26日の取材より)

「少しずつ甲斐と回していったらいい」

 しかし、直後に潮目が変わった。

 ソフトバンクは4月29日、30日とその時点でリーグ最下位だった日本ハムに連敗。また、甲斐の打率が4月中旬には2割5分前後あったが、4月終了時点で.155まで落ち込んでいた。

 そこで5月2日のオリックス戦(PayPayドーム)に嶺井が移籍後初スタメン起用されると、試合は0-1で敗れたものの先発投手の大関友久を粘り強くリードしたことで評価が一変した。

「良いリードをした。長打は1本もなかった。その意味ではこれから使っていけるし、交流戦が始まったら、当然セ・リーグを知っているわけだし、少しずつ甲斐と回していったらいいんじゃないかな」(5月3日の藤本監督取材より)

 と、再び「捕手併用」を示唆するコメントを残したのだ。

「黄金期=偉大な正捕手がいた」歴史も…

 そもそもソフトバンクは球団の歴史をたどれば、黄金期と呼ばれた時代には必ず、偉大な「正捕手」がどっしりと君臨していた。野村克也氏、城島健司氏の両名だ。特に城島氏が05年オフに退団して以降はなかなか正捕手が決まらず、チーム自体も優勝できない時期が数年間続いた。そんな背景もあり、ソフトバンクには他球団以上に正捕手を重要視する空気感があるように思える。

 捕手を「固定」か「併用」か。

 どちらを選ぶのか。シーズンが進んでいる以上、答えが示される日はそう遠くないはずだ。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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