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「プロ野球監督の1日ってどんな流れ?」前ロッテ監督・井口資仁が明かす“リアルな仕事内容”「9時半に家を出て…」「オーダーを考えて会議に」
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岡野誠Makoto Okano
photograph byTatsuo Harada
posted2023/04/29 11:00
![「プロ野球監督の1日ってどんな流れ?」前ロッテ監督・井口資仁が明かす“リアルな仕事内容”「9時半に家を出て…」「オーダーを考えて会議に」<Number Web> photograph by Tatsuo Harada](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/5/5/700/img_55706c1d0b051672014e6017c12063c3159099.jpg)
昨季まで千葉ロッテマリーンズを率いた井口資仁がNumber Webのインタビューに応じた。知られざる「一軍監督の仕事」とは
「FAを取得した選手には『先々を見据えてしっかり考えなよ』とは言います。去年、中村奨吾にもそう伝えました。選手の権利なので、我々は移籍を止められない。たとえば、移住地について家族の希望もあるでしょうからね。大地には、『敵になるけど応援してるからな』と言いました。今、楽天で出番が減っていますけど、現役の時から一緒に戦っていたメンバーですし、少しでも長く続けてほしい」
一軍監督の「1日スケジュール」
このように、監督の仕事はチームの編成面にも及んでいる。さらに現場でも、試合で采配を振るだけではない。18時開始のナイターの場合、朝から晩までのタイムスケジュールはどうなっているのか。
「6時から7時の間に目を覚まし、まず犬の散歩に出掛けます。9時半に家を出て、10時過ぎに球場に到着すると、1時間ほどランニングをする。中村奨吾や藤岡裕大はいつも見掛けましたね。ケガをしてない時は田村(龍弘)もいました。3人が一番早く来て、ウエイトなどをしていました。選手が自由に体を動かせる時間って、そこしかないんですよ。僕は球場の中のコンコースをずっと走っていました」
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11時半から対戦相手の映像やデータを確認。13時になると、井口監督の動きも慌ただしくなる。
「特打を見たり、戦略ミーティングに参加したりします。ファームの試合も動画で視聴します。全ては無理ですが、1時間ほど確認します。僕は見ておかないと気が済まないタイプなんですよ。若手のなかには昼にファームの試合に出て、夜に戻ってくる選手もいる。その時に『今日どうだった?』と聞くのではなく、『あのヒット良かったよ。今日も準備しとけよ』と言ったほうがいい。見られていると思えば、選手は頑張れますからね。監督になった時、一軍と二軍がバラバラだなと感じていたので、しっかり連携を取っていこうと。一軍と二軍の打撃コーチ同士はほぼ毎日やり取りをしていたし、僕も映像でポイントを発見すれば、電話して二軍監督に改善点を伝えていました」