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「プロ野球監督の1日ってどんな流れ?」前ロッテ監督・井口資仁が明かす“リアルな仕事内容”「9時半に家を出て…」「オーダーを考えて会議に」
text by
岡野誠Makoto Okano
photograph byTatsuo Harada
posted2023/04/29 11:00
昨季まで千葉ロッテマリーンズを率いた井口資仁がNumber Webのインタビューに応じた。知られざる「一軍監督の仕事」とは
「シーズン中のトレードは、基本的に監督がOKしないと成立しないですね。大海に関しては、僕が日本ハムのトップにお願いしました。今はどちらかといえば、監督同士が話し合うというケースが多いかもしれません。お互いに欲しい選手を言って、それを編成に報告します。自分に限らず、監督は『今のチームでは燻っているけど、環境を変えたら良くなる』と思っている。逆に、球団には『ドラフト1位だから他で活躍されちゃ困る』という考え方もある。監督としてはドラフトの順位とか全く関係ないですから」
編成に希望は伝えるが、監督がトレードの全てを決められるわけではない。
「澤村や涌井(秀章)のトレードには絡んでないです。澤村は次の年にアメリカに行く前提だったので、他のケースとは違ったんですよね。涌井のような金銭トレードは編成主導です。自由契約になっていた鳥谷(敬)や小窪(哲也)の加入も、球団が動いてくれました。ベテランが少ない中で、優勝経験があって内野陣を引っ張ってくれる2人の存在は大きかった。めちゃくちゃ練習するし、野球に取り組む真摯な姿勢が若手の勉強になった。獲った甲斐がありました」
直接交渉するケースも…
FA戦線では2018年オフに丸佳浩(広島→巨人)の交渉に乗り出し、2019年オフには美馬学(楽天→ロッテ)、福田秀平(ソフトバンク→ロッテ)の獲得に成功した。
「球団の出せる額が決まっていますから、最終的にゴーサインが出ないと僕は出馬できない。丸の時は下交渉の段階で、明らかに巨人と金額が違いました。直接の交渉は、美馬に電話したくらいですね」
美馬、福田の加入が決まった年、チームの顔だった鈴木大地は楽天にFA移籍した。