酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「ヌートバー25歳と同い年は誰?大谷翔平28歳=実は年長?」「ドラ1は14人、育成出身は?」侍ジャパン(鈴木誠也含む)データで見る関係性
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2023/03/13 17:45
日に日に盛り上がるWBCの侍ジャパン。パーソナルデータを調べてみると?
生まれ月は8月生まれが7人で最多。高橋宏斗、ソフトバンク近藤健介(ともに9日)、ダルビッシュ有(16日)、オリックス山本由伸(17日)、鈴木誠也(18日)、宮城大弥(25日)、日本ハム伊藤大海(31日)。
続いて7月生まれが5人、6月、11月、2月が4人。4月、9月、10月が2人、5月が1人。1月、3月、12月生まれはいなかった。なお人気が急上昇しているラーズ・ヌートバーは97年9月8日生まれの25歳。日本における同い年(97年度生まれ)は高橋奎二と伊藤である。
出身地で一番多いのは大阪・東京・岩手ではなく…
〈3.出身地〉
出身県は22都道府県にわたる。最多は西武の山川穂高、巨人の大城卓三、オリックス宮城大弥の3人が出た沖縄県。山川と大城は那覇市出身で1歳違い、中学時代は同じ硬式野球チーム(SOLA沖縄)でプレーしていた。
次いで大谷翔平と佐々木朗希を輩出した岩手県、甲斐拓也、西武の源田壮亮を出した大分県、中村悠平、レッドソックスの吉田正尚を出した福井県、巨人の大勢、ヤクルト山田哲人を出した兵庫県、そして栗林良吏、高橋宏斗を出した愛知県が2人。ヌートバーの母親は埼玉県出身で、その埼玉県出身にはオリックスの宇田川優希がいる。
〈4.中学はどこで野球をしていた?〉
野球エリートは中学から硬式野球クラブで野球をすると言われているが、どうなのか?
ヌートバーを除く30人の内、少年硬式野球(ボーイズリーグ、リトルシニア、ヤングリーグ、ポニーリーグ)で野球をしていたのは22人。8人は軟式野球だった。投打で分けると、投手は9人が少年硬式野球、6人が軟式出身。野手は13人が少年硬式野球、2人が軟式である。
少年硬式野球の投手は中学時代から登板過多になってOCD(離断性骨軟骨炎)など重い障害を負って野球、投手を断念することが多いと言われる。中学時代、それほどハードでない軟式野球をしていた投手の方が伸び代があると言われるが、この数字はそれを裏付けているようだ。また少年硬式野球をしていた投手も、その当時は野手だったり、本格的な投球をしていなかった選手もいた。このあたり、もっと調べてみたいところだ。
高校野球での経歴…今回、大阪桐蔭勢がいない
〈5.出身高校、甲子園出場〉
高校を公立、私学で分けると、ヌートバーを除く30人中、23人が私学、7人が公立高校だ。投手では15人中12人が私学、3人が公立。野手は15人中11人が私学、4人が公立だ。私学の多くは野球部寮を完備し、練習環境も充実している。プロ野球へのアクセスは公立高校より良いとは言えるだろう。