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5回からクローザー登板もあり? WBC侍ジャパンで栗山監督に採用してほしいオリックス方式の必勝法とは…大谷翔平のリリーフ起用も
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKiichi Matsumoto
posted2022/11/13 11:20
侍ジャパンに初招集されたオリックス山﨑颯一郎。巨人との強化試合では8回から2イニングを無失点に抑えた
来年3月8日に開幕する大会で、日本は最大で7試合を戦うことになる。東京ドームで開催される1次ラウンドのプールBでは9日から4連戦、さらにそこを勝ち上がった準々決勝は同15、16日のいずれかになる。米国に乗り込みフロリダで行われる準決勝は現地時間の同19日、20日(日本時間20、21日)で決勝が同21日(日本時間22日)というスケジュールだ。
5回からクローザーを出す”勝利の方程式”も
今回、代表に呼ばれた投手たちに加えて、本番ではダルビッシュ有投手(サンディエゴ・パドレス)と大谷翔平投手(ロサンゼルス・エンゼルス)の両方か、いずれかが加わるかで投手陣の構成は変わってくる。さらに日本シリーズで痛めた故障が癒えればオリックスの山本由伸投手、さらに前述したクローザーの栗林の招集は確実だろう。
投手陣を13人で構成するとして、基本的に必要な先発投手は中5日で回せば4人。更に“第2先発”を考えると8人必要になる。そこにクローザー1人を加えると、それだけで9人、中継ぎ投手の割り当ては4人ということになってしまう。
一部で伝えられるように大谷がリリーフ起用されることも考えられる。それも先発することでの調整の難しさと負担を考えたものだった。日本独特の“第2先発”を否定するものではない。しかしこれだけ優秀なリリーフ投手が揃うようになっているいまの球界ならば、“第2先発”で先発投手を招集することに拘らずに、むしろリリーフの専門職をもっと多めに招集するという発想の転換があってもいいのではないだろうか。
早め早めの継投で6回……いや5回から「絶対的なクローザーが出てくる」勝利の方程式を作る。今年のオリックスが教えてくれた“必勝法”は、ひょっとしたら世界一奪回の切り札になるかもしれない。
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