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プロ野球PRESSBACK NUMBER
新コーチ・大久保博元が語る“巨人の低迷はナゼ?” 問題は「ポスト坂本」の発掘よりも…「“間”になれる選手がいない」
posted2022/10/17 11:24
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
JIJI PRESS
ヤクルト)「平均的な選手の獲得」が現セで強みに
セ・リーグはヤクルトが29年ぶりとなる連覇を達成。令和初の三冠王となった主砲・村上宗隆が率いる打線は圧倒的な破壊力を見せた。
「選手編成という点で見ると、今のヤクルトの強さは、村上に加えて塩見(泰隆)、青木(宣親)、山田(哲人)と野手をほぼ生え抜きで揃えられているところにあります。外国人選手は日本での打席数、経験値がかなり少ないじゃないですか。そうすると対応できるかどうかや調子の波というのがどうしても出てしまうんです。だけどヤクルトは基本的に生え抜き選手で回せるから助っ人の出来に左右されない。それが余裕を生んで外国人選手に対しても多少打てなくても長い目で見て使えるので、自然に打席数も増えていって、そうしているうちに結果を出す。いい循環を生んでいますよね」
選手層は決して厚くはないものの、その分各選手がファームの試合でも十分な打席数、登板数を積めるのも大きい。
「ヤクルトは平均的な選手を獲得してくるというのも特徴なんだよね。村上や山田は別として、足はそこそこ、長打力、守備もそこそこ、という選手を連れてきてソツなく育てるのが伝統。以前はそれだと突出して強かった巨人相手に太刀打ち出来なかったけれど、戦力が均衡している今のセ・リーグの状況だと穴のなさがかえって強みになっている。高津監督の辛抱強い起用が功を奏しているとも言えるね」
ドラフトでは昨年まで4年連続で1位に投手を指名している。
「投手力は長年の課題ですからね。ただ、今年は連覇してチーム状況がいいことで、ある程度余裕を持って将来性を重視した指名もできるんじゃないかなと思いますね」