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プロ野球PRESSBACK NUMBER
新コーチ・大久保博元が語る“巨人の低迷はナゼ?” 問題は「ポスト坂本」の発掘よりも…「“間”になれる選手がいない」
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byJIJI PRESS
posted2022/10/17 11:24
今季5年ぶりのBクラスに沈んだ巨人をはじめ、セ・リーグ6球団の現状&補強ポイントを大久保博元が分析
DeNA)外国人頼みの現状…狙いは「打者」?
2位に躍進したDeNAは、逆に編成のバランスの悪さが少し気になるという。
「1年間通じて見ていくと、攻撃面ではまだ外国人頼みなところがある。ソトとオースティンがダメだとチーム状況が下向いてしまうような。もちろん牧(秀悟)や宮﨑(敏郎)、佐野(恵太)という存在はいるけれど、その割に得点数(497)はリーグ4位で肝心なところで点が取れない面もある。これからが楽しみなチームだけに、ここは思い切って将来性のある打者を指名してもいいかもしれないですね」
阪神)減らないエラー…「守備力だけを見て獲るしかない」
3位の阪神の弱点は明確だ。12球団トップのチーム防御率(2.67)を誇る投手陣によって「守り勝つ」ことができるにも関わらず、失策数が12球団ワーストタイの86と野手が足を引っ張る形になっている。
「補強うんぬんというよりも、単純にエラーが多すぎる。ゲッツーが取れないし、数字に表れない守備のミスも多い。負け方を見ていると、どうしても打てない方にフォーカスしがちだけれどそうじゃない。1試合で1、2個エラーが出ていたら、どんなに打っても追いつかないですから。課題はやはり二遊間だよね」
遊撃は2年目の中野拓夢が135試合に先発。二塁は山本泰寛、糸原健斗、木浪聖也らが先発を分け合い、二遊間のエラーは計37個に上った。
「打球はセンターラインに一番飛ぶわけだから。ここ数年守備を固定できず、連係プレーの息が合わないのは問題ですよ。守備力のある即戦力の内野手を指名できればいいんだけどね。ここはもう、打撃には目を瞑って守備力だけを見て獲るしかない。西武の源田(壮亮)も入団してきた当時、バッティングは通用しないと言われていたけれどあれだけの選手になった。ヤクルト往年の名手・宮本(慎也)だって、入ってきた時は前に全く飛ばなかった。よく「バッティングは天性のもので守備は鍛えてなんとかなる」と言うけれど、それは逆。守備の方が天性のものだと思う。自分はショートなんて一生できないもん。バッティングは右打ちとかバントとかさせておけば2割5分は打てるんだから」