ハマ街ダイアリーBACK NUMBER
2月に脳梗塞で戦線離脱、DeNA齋藤隆チーフ投手コーチが振り返る前半戦「復帰する時に妥協することなく彼らとともに歩いて行こうと決意した」
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2022/08/01 11:02
身振り手振りを交えながら選手に言葉を尽くす姿が印象的な齋藤コーチ(右)
リリーフ投手・伊勢の成長は「スポンジが水を吸うがごとく」
そして春先に苦戦した先発陣を支えたのがリリーフ陣だ。勝ちパターンであるエスコバー、伊勢大夢、山﨑康晃の継投はチームの大きな武器になっている。とくに3年目の伊勢の成長と安定感は齋藤コーチにとっても驚きだったという。
「伊勢に関しては木塚(敦志)コーチなくして語れないので、わたしが言うのもおこがましいのですが、登板を重ねるごとに成長していますし、まさにスポンジが水を吸うがごとく。すでに昨シーズンの投球回数をはるかに超え(43回2/3、昨年は35回1/3)、登板過多が心配ですが、そこは木塚コーチがやりくりしてくれると思います。ただ彼にとって大事なのは、シーズンをどのようにして終えるのか。加えて1年間投げ切って、体がどうなるのか。そこから来季に向けてどう調整するのか。まだまだ学ぶべきことは多いですし、慎重に彼の成長を見守っていきたいですね」
登板過多という話が出たが、前半は僅差のビハインドでも伊勢やエスコバーを使わざるを得なかったが、ここに来てリリーバーに転身した入江大生が成長を遂げ、さらに平田真吾、宮國椋丞、三上朋也、そして現在は怪我によりファームでの調整がつづいているが、三嶋一輝、田中健二朗、クリスキーが、回またぎや火消しなどできるかぎりの仕事をしてリリーフ陣に安定感をもたらしてくれた。
新戦力の森原康平については…
「チームを支えてくれる彼らには本当に感謝しかありません。なかでも経験豊富な三嶋と健二朗、クリスキーにはどんな状況であっても投げてもらいましたし、素晴らしい働きをしてくれたので、1日でも早く戻ってきてもらえることを願っています」