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2月に脳梗塞で戦線離脱、DeNA齋藤隆チーフ投手コーチが振り返る前半戦「復帰する時に妥協することなく彼らとともに歩いて行こうと決意した」
posted2022/08/01 11:02
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
NIKKAN SPORTS
「数字は大事だと思いますが、わたしとしては数字にこだわり過ぎず、基本に忠実に、しっかりとした野球をやっていこうと選手たちに促すのが仕事だと思っています。勝ち負けを意識することさえ余分なものであると、彼らにはマウンドで集中して欲しいですね」
今シーズンから横浜DeNAベイスターズのチーフ投手コーチに就任した齋藤隆コーチは熱を帯びた口調でそう言った。1998年のベイスターズ日本一の立役者のひとりであり、また選手として7シーズンを過ごしたMLBでの豊富な経験も含め、球団から熱烈なアプローチを受け、17年ぶりに横浜ブルーのユニフォームを身にまとっている。
先発陣の防御率は確実に向上、その要因は
今季前半戦を振り返るとDeNAは投手、とくに先発陣がゲームを作ることができず苦しむことが多かった。3、4月の先発投手の防御率は4.37、5月は4.28、6月は3.93と振るわずリリーフ陣に負担をかけてしまった。しかし一時は借金を返済するなど勝ち試合が増え波に乗った7月(データは前半戦終了時。以下同)の先発陣の防御率は2.99と確実な向上を見せ、先発が粘ることができれば勝ちはついてくることを証明した。
この先発陣の変化について齋藤コーチは次のように分析をする。