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2月に脳梗塞で戦線離脱、DeNA齋藤隆チーフ投手コーチが振り返る前半戦「復帰する時に妥協することなく彼らとともに歩いて行こうと決意した」
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2022/08/01 11:02
身振り手振りを交えながら選手に言葉を尽くす姿が印象的な齋藤コーチ(右)
ふたつ目は『打席のなかで、やれることをやろう』。間接的な部分ではありますが、結果的にバッティングが自分にいい形で跳ね返ってくることに気づいて欲しかったというのはありますね」
もちろん投手としての根幹はピッチングにあるわけだが、齋藤コーチはチーム力を高める意味からも、守備や打席での献身を求めた。
チームの中心となる大貫、今永は「非常に評価すべき」
イニングをかせぎ、そしてフィールディングや打席でも見本となっているのが、前半戦7勝を挙げたチームの勝ち頭である大貫晋一と、6月7日の日本ハム戦(札幌ドーム)でノーヒットノーランを達成した今永昇太である。後半戦もこのふたりが中心となってローテーションはまわって行く。
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「大貫は前半戦、最大の評価をしたピッチャーですね。特徴はいろいろとありますが、彼の持ち味はどのチームに対しても偏ることなく勝てているということです。これは近代野球において非常に評価すべき部分だとわたし個人は思っています。
そして今永に関しては、彼が戻ってきて先発陣が安定してきたのは紛れもない事実。今永クラスになると、いい状態のときはノーノーをやったぐらいですから、まず打たれることはない。逆に調子が悪いときであっても、悪いなりにゲームを作ることができる。これは先発全員に求めているところで、厳しい状況であってもいかにチームに勝利をもたらすのかを今永からは学んで欲しいし、チームを牽引してくれる存在として信頼しています」