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W杯へ予行演習…鎌田大地25歳が「楽しみ」と語るバルサ戦 天才ペドリは19歳だが「欧州で20歳なんて特別に…」〈ELで4得点〉
posted2022/04/07 17:03
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph by
Getty Images
佳境に突入していく今季の欧州クラブフットボールで、楽しみなカードがひとつ組まれた。鎌田大地と長谷部誠を擁するアイントラハト・フランクフルトが、ヨーロッパリーグ準々決勝でバルセロナと対戦するのだ。
この抽選会の直後に、大会を主催する連盟は、鎌田のインタビューを実施した。なぜなら、彼はヨーロッパリーグで際立った活躍を披露しているからだ。これまでに本戦だけで18試合に出場し、日本人選手として最多の通算10得点。今季だけでも4ゴールを挙げており、そのなかにはレアル・ベティスとのラウンド16第1戦で奪った決勝点も含まれている。
不思議にも最近の日本代表からは外れているが、この25歳の攻撃的MFは本場で注目されているのだ。
「本当に楽しみです。心の底から嬉しかったですね」
「僕だけでなく、(フランクフルトの)誰もがバルセロナと当たりたいと思っていました」と鎌田は明かした。
「対戦が決まった瞬間、全員がガッツポーズをしていました。僕自身、こういう大きな大会でバルセロナのような大きなチームと試合ができるのは、本当に楽しみです。心の底から嬉しかったですね」
それもそのはず、鎌田にとって対戦相手のカタルーニャの盟主は、少年時代に憧れていたクラブでもあるのだ。当時、「参考にしていた」シャビは今、バルセロナを指揮している。
オフにリオネル・メッシを放出し、新たな船出を切ったスペインの名門は今季序盤、目も当てられないほどの苦境に陥り、11月にカタールのアル・サッドを率いていた現在42歳の監督を招聘した。それでもすぐに状況は好転せず、チャンピオンズリーグのグループステージで21年ぶりに敗退。その6試合では、0-3の黒星を3度喫し、総得点はわずかに2だった。
バルサの凄まじい復調と、19歳天才ペドリのゴラッソ
ただし、だからこそ、この対戦が実現したとも言える(チャンピオンズリーグのグループ3位はヨーロッパリーグの決勝トーナメントへ)。そして鎌田も認めるように、バルセロナは急速に復調している。予想外とも感じるほどのペースで。