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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「日本のE組が最も困難」「スペインとドイツが圧倒的。“死の組”では…」南米各国メディアはW杯抽選をどう報じた?〈ブラジルはもう決勝カード予想〉
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byGetty Images
posted2022/04/06 11:01
ドイツ、スペイン、日本が戦うグループE。対戦を避けられた南米列強国はどう捉えた?
これによれば、ブラジルはG組を首位で突破し、ラウンド16でウルグアイを、準々決勝でスペインを、準決勝でオランダを倒して決勝へ。別の山では、H組を首位で抜けたポルトガルが準々決勝でドイツを、準決勝でイングランドを退けて決勝へ進んでいる。なお日本が所属するE組の予想は、1位スペイン、2位ドイツだった。
ブラジルの宿敵アルゼンチンは、C組を首位で突破も、準々決勝でD組2位のデンマークに不覚を取って敗退することになっている。アルゼンチン人がこれを知ったら、頭から湯気を立てて怒るのではないか。
アルゼンチンは悪くない結果だが曲者ぞろい
そのアルゼンチンは、FIFAランキング4位でやはりポット1。GSでメキシコ、ポーランド、サウジアラビアと対戦する(C組)。
スポーツ紙「オレ」は、「悪くない結果。とりわけ、いつの大会でも困難な初戦の相手がサウジアラビアなのは大助かり」と満足そうだ。リオネル・スカローニ監督は、「特に幸福ではないが、さりとて不幸でもない。まずまずの結果」と語っている。
地元メディアが最も注目するカードは、2戦目の北中米の雄メキシコとの顔合わせ。コーチングスタッフは、2014年から16年までアルゼンチン代表を率いたヘラルド・マルティーノ監督ら全員がアルゼンチン人。CFロヘリオ・フネス・モリ(モンテレイ)、FWサンチアゴ・ヒネス(クルス・アスル)と、アルゼンチン出身ながら後にメキシコ国籍を取得して代表入りした選手が2人いる。
また、ポーランドとの対戦は、「リオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)とロベルト・レバンドフスキ(バイエルン)のスーパー・ストライカー対決」と銘打たれている。
アルゼンチンでも日本は「侮れない」程度の評価
E組に関しては、日刊紙「クラリン」が「ブラジルのG組と並んで、最も困難なグループ」と伝えている。日本については、「7大会連続出場で、前大会でベスト16入りしており、侮れない」としながらも、「勝ち上がるのはスペインとドイツ。焦点はどちらが首位か」。ブラジルの大半のメディアと同じ見解だ。
G組について言及したのは「ブラジルも危ないぞ」という意地悪な見方をしているのかと思いきや、そうではなかった。「ブラジルが首位で勝ち上がるだろうが、残り3国の実力は拮抗している」という内容だった。