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全日本選手権の“失望”を乗り越えて…アイスダンス村元&高橋が明かした“来シーズンへの本音”「まだ違う景色を見てみたい」 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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posted2022/01/29 17:03

全日本選手権の“失望”を乗り越えて…アイスダンス村元&高橋が明かした“来シーズンへの本音”「まだ違う景色を見てみたい」<Number Web> photograph by Getty Images

四大陸選手権にて日本勢として初の銀メダルを獲得した村元哉中・高橋大輔組

「オリンピックを大きな目標にしていて、行くことは叶わなかったんですけど、四大陸選手権に選んでいただいた。ぼくたちがアイスダンスのペアを組んでからコロナシーズンになってしまって、試合もほとんどできていない中で、こうやって世界と戦う貴重な場面を与えていただいた。そこで試合でしかしないようなミスをしてしまったりとか、本当に経験すること、学ぶことをたくさんこの場で出来ているのはすごく大切なこと。うまくいかないこともありましたけれど、その中でこういう結果を残したことは自信につながる。あと世界選手権があるので、これを一つの自信にして向かいたいと思います」

 世界選手権は、3月に南仏のモンペリエで開催される。

来季以降の活動への“高橋の本音”は?

 ファンにとって気になるのは、来季も活動を続けて行くのかということだろう。高橋は言葉を選びながら、今の気持ちを口にした。

「慎重にゆっくり落ち着いて考えて……二人で作り上げるものなので、二人の気持ちがマッチして同じ方向を向いていかないといけない。ただ、今シーズンを通して色んな悔しい気持ちがどんどん出てきた中で、まだ違う景色を見てみたいという自分自身もいるし……ただその気持ちだけで向かっていけるわけではない。だから世界選手権が終わってからゆっくり考えたいと思いますけど、ただアイスダンサーとしてパフォーマンスするのは楽しくて、本当に素敵な時間だなと思っています」

二人で表彰台の真ん中に立ちたいという気持ち

 その後、ここでの結果は日本のアイスダンス界にとってどのような意味があるのかと聞かれると、高橋が再びマイクをとった。

「日本はやっぱりカップル競技はメジャーじゃないので、結果を出すことによって注目してもらえることが、まず興味を持ってもらえるチャンス。こういった形で日本人、アジア人がチャンピオンシップの銀メダルを取ることができたのは、すごく大きなビッグニュースになって、色んな人たちに知ってもらえるきっかけになると思う。それの一つのきっかけに自分たちがなれたことは嬉しかったと思います」

 さらにこう言葉を続けた。

「今シーズンの結果だけ見るとシルバーコレクターみたいで、2番しかとれていない。まだ先のことははっきり自分の中で決めていないけれど、やっぱりゴールドメダル、表彰台の真ん中に立つということを二人でやってみたいなという気持ちが芽生えてきてるし、色んなプログラムをやってみたいという気持ちも芽生えてきている。この先にもいろんな景色を見れるんじゃないかな、表彰台に上ったり、色んな結果を出せてくると欲も出てきているのを感じている。どうなるかわからないですけど、この先も楽しみなのかなと、ちょっと思っています」

【次ページ】 高橋にとっては9年ぶりの四大陸だった

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