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スポーツクライミング、出場内定問題が決着…1年以上の法廷闘争の末、残った後味の悪さ 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2020/12/20 17:02

スポーツクライミング、出場内定問題が決着…1年以上の法廷闘争の末、残った後味の悪さ<Number Web> photograph by AFLO

国内大会の決勝で戦うことも多かった野中(左)と伊藤(右)

決着までの期間、ストレスを訴える選手もいた

 例えば連盟が主張する2019年世界選手権7位以内に出場枠を与えるというのであれば、7位以内に入った日本の選手男女各2名がその対象となる。

 ただ、今回はその基準に従うのであれば出場枠を与えられないはずの海外の選手男女各1名にも代表決定の通知がなされていた。その選手たちは、7位以内の日本人から1名しか選ばれない場合は、繰り上がりで「7位以内」に相当する成績であった。

 つまり国際連盟は、男女各1名が確定と考えていた日本協会の解釈に沿う形で、一度は出場選手を決めていたことになる。

 また、国際連盟はのちに、解釈に変更があったと答えたという。それでも、CASは日本協会の提訴を棄却した。

 振り返ってみれば、東京五輪で初めて採用されることになり、国際連盟も含め、その対応に未成熟な面があったのは否めない。

 結果として、選手や選手に携わる人たちが振り回されることになったし、実際、決着がつくまでの期間、ストレスを訴える選手もいた。

 思いがけない形で、そして後味の悪さを残し、スポーツクライミングの五輪代表選考レースは幕を閉じた。

 選ばれた選手、夢を断たれた選手、そのどちらにもバックアップが必要であり、それぞれに前をすっきりと向ける態勢が、大切になる。

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