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常人離れしたカンテ、黒子役FWジルーの復活… 好循環チェルシーの“ベスト布陣”を考えてみた

posted2020/12/16 06:00

 
常人離れしたカンテ、黒子役FWジルーの復活… 好循環チェルシーの“ベスト布陣”を考えてみた<Number Web> photograph by Getty Images

ゾウマのゴールを喜ぶジルーとチルウェルらチェルシーイレブン。ランパード監督のもとで明らかに好循環に入っている

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粕谷秀樹

粕谷秀樹Hideki Kasuya

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「非常に訓練されたチームだ。彼らのプレッシャーから逃れる術を見いだせなかった。完敗を認めるしかない」

 セビージャのジュレン・ロペテギ監督が、チェルシーの強さに舌を巻いていた。

 プレミアリーグ第12節、エバートンに0-1の苦杯を舐めはしたが、2節のリバプール戦以降、およそ3カ月ぶりの敗北だ。この間の公式戦を含めても10勝6分1敗。唯一の敗北は、PK戦の末トッテナムに屈したリーグカップ4回戦だけである。

 チャンピオンズリーグのセビージャ戦はオリビエ・ジルーが全4ゴールを決め、プレミアリーグでは曲者のリーズを攻守ともに圧倒。フランク・ランパード監督就任後ベスト、といって差し支えない見事なパフォーマンスを披露した。

 開幕から5節まで、ランパードは4-2-3-1(試合開始時点)に重きを置いていた。中盤センターにジョルジーニョとエンゴロ・カンテが並び、3-4-2-1で挑んだ6節のマンチェスター・ユナイテッド戦も、彼らはスターターに名を連ねている。

後方からの組み立てにハマっている

 しかし、GKケパ・アリサバラガの度重なるミスや、プレミアリーグ初体験となるチアゴ・シウバの戸惑いも災いし、試合内容が安定しなかった。こうした状況を考慮し、ランパードは7節のバーンリー戦から4-3-3に変更したと推察できる。

 また、ランパードのプレー原則が “後方からのビルドアップとポゼッション”であること、なおかつ攻撃側の豊富な人的資源を踏まえても、4-3-3が現時点では最良の布陣と考えられる。ユナイテッド戦で採用した3-4-2-1は、センターバックをひとり増やした分だけ攻撃的なタレントを1枚削る必要があるため、指揮官の原則には則っていない。

 もちろん、4-2-3-1も攻撃側のタレントを数多く起用できる陣形だが、今シーズンも失敗を重ね、昨シーズンの開幕戦でユナイテッドに0-4の惨敗を喫しているだけに、使いづらくなってきた。4-3-3が機能しているいま、しばらくは封印するかもしれない。

【次ページ】 最終ラインは実力者が控えに回る陣容

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