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批判覚悟も…本田圭佑、ボタフォゴ再建案“22連続ツイート”は空振り? 思い出すミランでの過去 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byGetty Images

posted2020/11/15 17:02

批判覚悟も…本田圭佑、ボタフォゴ再建案“22連続ツイート”は空振り? 思い出すミランでの過去<Number Web> photograph by Getty Images

日本では“歯に衣着せぬ”タイプとして見られる本田圭佑だが、ブラジルの人々にはどのように映っているのか

「本田、ボタフォゴの会長になってくれ」

 ボタフォゴを愛する本田がクラブの現状を憂い、真摯に綴った文章である。

 ブラジルはもとより世界でも、1人の選手がクラブの再建を願ってこのような提言を行なった例はほとんどないのではないか。

 ただし、当然ながら、ここにはクラブの経営手法への異論が含まれる。

 昨年末以降、ボタフォゴは外部からの投資によってプロフットボール部門を株式会社として再編し、10億レアル(約196億円)を超える負債を解消してチーム強化を図ることを目指している。本田の主張は、それに真っ向から反対するものだ。いち選手がクラブの経営方針に公然と異を唱えることが許されるものなのか――。

 それでも、クラブの現状に強い不満を抱くファンは、この投稿を歓迎した。

 1万2000を超える「いいね!」が集まった。「素晴らしい意見だ」「その通り!」といった賛同の声はもちろん「本田、ボタフォゴの会長になってくれ」、「ボタフォゴを買い取ってくれ」といった願望など1100を超えるコメントが寄せられた。

地元メディアの意見も概ね好意的だが

 地元メディアも概ね好意的だ。複数のブラジル人記者に意見を聞いたが、「本田が言うことは正論だ」、「クラブへの愛情から出た前向きな提言だ」といった声が支配的だった。

 一方で、クラブ関係者からは特に反応がない。反発の声は聞こえてこないが、さりとて肯定的なコメントもない。要するに、スルーされた格好だ。

【次ページ】 提言には難しい問題もはらんでいる

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