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大坂なおみ棄権の記事を読んで。
おじさんアップデートの分岐点。 

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プチ鹿島

プチ鹿島Petit Kashima

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photograph byUSA TODAY Sports/REUTERS/AFLO

posted2020/09/01 07:00

大坂なおみ棄権の記事を読んで。おじさんアップデートの分岐点。<Number Web> photograph by USA TODAY Sports/REUTERS/AFLO

黒人男性銃撃事件への抗議の想いをSNSで発信した大坂なおみ。

失礼ながら甘いと思ってしまった。

 案の定というかコラムにはギョッとする言説がまだあった。

《日本人のように「忖度」しろとは思わないが、この棄権という直接的な行動の陰で、大坂を支えるために走り回っている人がいるのも確かだ。》

 日本人である大坂なおみに向って《日本人のように「忖度」しろとは思わないが》って……。

 最後には、

《しかし、この原稿を書いていることが、彼女の「考えるきっかけ」という言葉を受けてのことなのだから、それで少しは理解し、許してくれないだろうか。甘いかな。》

 失礼ながら甘いと思ってしまいました。

 教訓。他のおじさんの振り見て我が振り直せ。

一面で報じていた大坂のSNS全文。

 さて今回の大坂選手の行動はうねりを生んだ。

《大坂の意思表明後、大会主催者も人種差別への抗議を示すため、27日は試合を実施せず、28日に再開すると発表した。大リーグ、NBAなど米スポーツ界で試合延期が相次ぐ中、大坂がテニス界の先頭に立ち、人種差別と戦う覚悟を示した。》(スポニチ8月28日)

 抗議した意味はあった。大阪はこのあと女子決勝を左太もも裏のけがのため棄権すると発表したが、準決勝の棄権は歴史に大いに残る。

 最後に書いておくと今回取り上げたのはWEBのコラムだが、日刊スポーツは「紙面」では大阪の抗議について、『大坂が選んだ テニスより大事な 差別との戦い』(8月28日)と一面で大きく報じていた。SNSでの全文をすべて載せた。

 これはどのスポーツ紙よりも訴えかけてくる紙面づくりだった。そこはきちんと報告しておきたい。 今回はおじさんとして「考えるきっかけ」をいただいたが、今度は記者のテニス記事で興奮をもらい、勉強したいと思います。

 以上、8月のスポーツ新聞時評でした。

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