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巨人・坂本だけではない。各球団、
「筋肉系」の故障者が増える理由。 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2020/07/10 15:00

巨人・坂本だけではない。各球団、「筋肉系」の故障者が増える理由。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

左脇腹違和感のため7月9日の阪神戦を欠場した巨人・坂本。巨人では田口やデラロサなど主力に故障禍が広がっている。

3人とも「筋肉系の故障」という共通点が。

 次々と起こった故障禍だが、この3人に共通しているのが、いずれも筋肉系の故障だということだ。

 しかもこの現象は巨人だけではなく、開幕から2週間が経過した前後から球界全体で目立ってきている現象なのである。

 ざっと調べると中日では6月27日に又吉克樹投手が左腹斜筋損傷、7月3日にはソイロ・アルモンテ外野手が左脇腹痛、9日には柳裕也投手が右腹直筋の挫傷で登録を抹消された。

 ソフトバンクも長谷川勇也外野手が7月7日に右脇腹筋挫傷で抹消されると、8日にはマット・ムーア投手が左ふくらはぎの筋損傷で登録を外れた。

 オリックスも6月27日に山岡泰輔投手が左内腹斜筋損傷、7月8日には比嘉幹貴投手が左大腿二頭筋損傷でそれぞれ一軍登録から外れている。

この現象を危惧していた人がいた。

 この他にも7月4日には日本ハムの堀瑞輝投手が背中の張りで、5日には西武の金子侑司外野手が首痛で、と続々と筋肉系の故障で戦線離脱を余儀なくされている。

 特に7月3日から9日までの間には毎日、誰かが筋肉を痛めてチームから離れざるを得なくなっているということなのだ。

 もちろんプロ野球選手にとって故障はつきものといえばつきものである。ただ、開幕から1カ月もしない内に、これだけ同じような故障者が続出するのは、まさに“異常事態”と言ってもいいことかもしれない。

 実はこの現象を危惧していた人がいた。

 日本より6週間早い5月5日に開幕した韓国プロ野球のサムソン・ライオンズで二軍の指揮を執っている落合英二監督だ。

【次ページ】 日本とほぼ同じ現象が、韓国でも起きていた。

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坂本勇人
原辰徳
田口麗斗
ルビー・デラロサ
ダヤン・ビシエド
宮本和知
又吉克樹
ソリオ・アルモンテ
柳裕也
長谷川勇也
マット・ムーア
山岡泰輔
比嘉幹貴
落合英二
読売ジャイアンツ
中日ドラゴンズ
オリックス・バファローズ
福岡ソフトバンクホークス

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