ブンデス・フットボール紀行BACK NUMBER
ブンデス運営が見せた秩序と気概。
長谷部誠&鎌田大地には苦い再開に。
posted2020/05/18 11:50
text by
島崎英純Hidezumi Shimazaki
photograph by
Getty Images
5月16日、新型コロナウイルスの流行により中断されていたドイツ・ブンデスリーガがついに再開されました。
イングランド、イタリア、フランス、スペインと並ぶヨーロッパ5大リーグのなかで、このたびブンデスリーガが他リーグに先駆けて最も早く再開に舵を切ったことになります。
再開にあたって、ブンデスリーガは入念に準備を積み重ねてきました。それは、ドイツサッカーリーグ機構(DFL)が作成した『オペレーション・タスクフォース』という試合運営要綱からも分かります。
そのページ数は、なんと50ページ!
日本人メディアの僕には英語表記のものが配布されたのですが、すべて読むのに2時間以上かかりました……。その詳細は他の記事でも各種伝えられていますので割愛しますが、そうした厳格な運営方針を打ち出した姿勢からも、ブンデスリーガ側の「安全適切に試合を開催する」という気概がうかがえます。
取材者10人、海外メディアは……。
今回、僕は試合を取材することができませんでした。ブンデスリーガは試合再開に際し、メディアの数は1試合につき総計10人に絞ることを決めました。
通常は1試合につき100人を越える記者の申請が通るケースもあるので、これは非常に限られた人数です。
一応アイントラハト・フランクフルトvs.ボルシア・メンヘングラッドバッハの取材申請を行いましたが、アイントラハトの広報担当者から迅速に、そして非常に丁寧なメールが返ってきました。
そこには「取材者10人の選定をしているんだけども、今回に関してはインターナショナルメディアの取材は難しいかもしれない」と書かれていました。
結局、取材ができたのはドイツメディアのみ。国内2大通信社、全国紙2紙、『Kicker』、『Bild』といった長くブンデスリーガの取材実績があるメディア、そして、ホームチーム、アウェーチームの地元紙が各2紙で合計10枠ということになりました。
この選定には十分納得できますので、特に意見はありません。取材ができなかったのは大変残念でしたが。