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1000号記念、Number編集長座談会(下)
離婚、水着、家……珍企画と信頼関係。
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph bySports Graphic Number
posted2020/03/28 11:55

80年代から90年代初頭ごろまでは特集テーマがバラエティに富んでいた。左は78号(1983年6月20日)、右は250号(1990年8月20日)。
曙が突然心を開いた。
河野「信頼関係が大事なのは、写真撮影でも同じですよね。271号の相撲特集で曙さんの撮影をしたときのことは今も強く印象に残っています。撮影は広告の第一線で活躍されていたフォトグラファーの藤井保さんにお願いしていました。
もともと、曙さんは『写真撮影は面倒くさいから嫌だ』と言っていた。取材当日も機嫌が悪くて、撮影場所に予定していた屋上まで上がるのは絶対に嫌だと言って上がらなかったんです。
ここで、取材前に藤井さんと打ち合わせをしていたことが活きました。『普通に撮っても肉体美がすごいけど、何かを持たせて撮るとより面白いから、何か持たせよう』ということになっていました。
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藤井さんが用意してくれていたのが、ハワイの花だったんです。なかなか手に入らないものですが、何とか手配して持ってきてくれていた。その花を見た曙さんが『そんなの用意しているの! ハワイの花じゃないか』と突然心を開いてくれて、撮影OKになった。
そういう撮影秘話みたいなものもNumberならではでしょう。
1000号あれば、1000の表紙があるわけです。それぞれに1000のストーリーがあって、僕らも『この表紙は忘れられないよね』というのがあるし、それは読者にもあると思う。
それもNumberのいいところでしょうね」
