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1000号記念、Number編集長座談会(下)
離婚、水着、家……珍企画と信頼関係。
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
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posted2020/03/28 11:55
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80年代から90年代初頭ごろまでは特集テーマがバラエティに富んでいた。左は78号(1983年6月20日)、右は250号(1990年8月20日)。
'80年代の選手との関係性は羨ましい。
河野「今は事務所の存在が大きくなりましたよね。
井上さんが編集長だったころから事務所がものすごく前に出てくるようになって、マネージャーチェックとか、取材に対する規制とか写真の撮り方に関するNGとかが出るようになった。
初期のNumberを見ると、さきほどの家の話もそうですが、みんな明け透けに話をしています。『江夏の21球』にしても、何度もビデオを見てもらって話を聞いていますが、今は一流のアスリートにそれだけ時間を取ってもらうことは難しい。
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'80年代の選手との関係性は羨ましいという思いもあります。ごく普通に鈴木啓示さんの家の風呂場に入って写真撮ったりしていますから、無茶苦茶ですけどね(笑)」
誰をインタビュアーにもってくるか。
井上「たしかに取材の仕方などは、この40年間で大きく変わったところだと思います。
ただ、事務所など関係ない時代も、アスリートによってはシャイだったり、頑固だったりして本音を引き出すのが難しいことは多かった。
私はよくF1の中嶋悟さんのインタビューをやっていました。中嶋さんは取材に応じてはくれるけど、自分のスタイルもあるし、シャイな一面もあるからなかなか多くは語らない人だった。それがインタビュアーが今宮純さんだったら全然違うんですね。自分のことをよく分かってくれている、競技のことをよく分かってくれている、と信頼している人であれば、心を許していろいろとしゃべってくれる。
これは割と一流アスリートに共通することでしたね。中田英寿さんは金子達仁さんには心を開いていたし、イチローさんは石田雄太さんのインタビューにはしっかりと答えてくれる。
いつの時代も、誰をインタビュアーにもってくるか、というのは重要なことでした」