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ソフトバンク救援陣の奪三振率に注目。
ドラフトでも読み取れる王者の戦略。

posted2020/02/11 11:40

 
ソフトバンク救援陣の奪三振率に注目。ドラフトでも読み取れる王者の戦略。<Number Web> photograph by Kyodo News

甲斐野央を始め、高い奪三振率を誇ったソフトバンクのリリーフ陣。計画的なドラフト戦略が功を奏している。

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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 現代野球で重要視されているのは、終盤のリードをしのぎ切るリリーフ陣の存在だ。

 昨年、3年連続日本一になったソフトバンクの49セーブはリーグ1位で、137ホールドもリーグ3位という数字だった。強力打線を押し立て2年連続リーグ優勝を飾った西武とは日本シリーズ出場をかけたCS(クライマックスシリーズ)を戦ったが、7回以降の失点はわずかに2。それに対して西武の失点は12だった。

 勝利の方程式を組み立てられなかった西武と、7回以降に甲斐野央、モイネロ、森唯斗を繰り出すソフトバンクリリーフ陣との差を感じないわけにはいかないだろう。

長く活躍するリリーフは貴重。

 しかし、その勝利を左右するリリーフ投手の選手寿命は、実に短い。

 2017年に日本記録となる54セーブを挙げたサファテの全盛期はソフトバンク時代の'14~17年の4年間で、'18年以降の登板は6試合。

 他チームを見ても、'08年育成ドラフト5位でプロ入りした西野勇士(ロッテ)は'14~16年に153試合に登板して86セーブを挙げたが、'17年以降は4勝6敗2セーブ5ホールドにとどまり、比嘉幹貴(オリックス)は'14年に62試合に登板、20ホールドを挙げて優勝争いに貢献したが、'18年に復活するまでの3年間は32試合の登板にとどまっている。黒木優太(オリックス)、福山博之(楽天)はリリーフ投手として脚光を浴びながら今季は揃って支配下登録を外れ、育成契約に甘んじている。

 つまり、リリーフ投手は1~4年の全盛期を過ぎるとそれ以降、急激に成績を落とす傾向にある。

 松井裕樹(楽天)、山崎康晃(DeNA)は'15~19年の5年間、宮西尚生(日本ハム)は'08~19年の12年間、第一線で活躍しているが、彼らは例外である。ちなみに松井は今年から役割を先発に替えた。チーム事情で逸材を潰してはいけないという好見本だが、そういう役割転向はめったに行われない。'09、'10年に70試合以上に登板した攝津正(元ソフトバンク)も3年目からは先発に転向、'12年に最多勝と沢村賞を獲得している。これもまた珍しい例だろう。

【次ページ】 即戦力が求められるリリーフの補充。

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