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巨人キャンプにもう丸佳浩効果!
原監督の狙い、坂本勇人の変化とは。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKyodo News
posted2019/02/04 17:00
巨人の宮崎キャンプにて。丸佳浩の打撃練習をジッと観察し続けていた原辰徳監督。丸が被るヘルメットの「Cフラップ」に注目!
1人の選手の加入で、数字以上の効果を。
1人の選手の加入によって数字以上のチームへの影響がある。この積み重ねがチームの力を底上げして、ムードを変えていくことにつながるという確信だった。
その“丸効果”は、まだまだ目に見えるものは少ない。その中で具体的な余波として巨人選手の興味を引いているのが、このキャンプから試験的に導入された丸愛用のフェイスガード付きヘルメットだった。
広島では丸の他にも鈴木誠也外野手が昨シーズンから使用して、他チームでもヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手やソフトバンクの柳田悠岐外野手、中村晃外野手らは、一昨年、もしくは昨年から使いだしているようだ。
メジャーでもニューヨーク・ヤンキースのジャンカルロ・スタントン外野手やロサンゼルス・エンゼルスのマイク・トラウト外野手らのスラッガーたちが使用しているシロモノで、耳当てから顔を覆うように「Cフラップ」と呼ばれるガードが装着されたものになる。
目的は死球からの顔面の保護だ。
強打者の宿命「インコース攻め」対策として。
実際にスタントンはマイアミ・マーリンズ時代の2014年の9月11日のミルウォーキー・ブルワーズ戦で顔面に球が直撃。顔の骨を複雑骨折してそのシーズンの残り試合を棒に振った経験から「Cフラップ」の愛用者となった。
強打者の宿命といえるインコース攻め。
その厳しい内角攻めによる頭や顔面へのダメージから身を守るために広まっていったものなのである。
日本ではまだ「Cフラップ」一体型のヘルメットが市販されていないため、他の日本人選手同様に、巨人でもフラップ部分を別に購入してねじ止めしたものが用意されている。
昨年10月から使い始めた丸は、「付けてみて違和感がないなら、自分の身を守るために大事だと思います」とその効果を説明する。
そしてこのニュートレンドに巨人で早速、興味を持ったのが坂本勇人内野手だった。