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振るわない前線と、守備陣の完封。
オマーン戦の森保Jをどう評価するか。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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posted2019/01/14 13:00

振るわない前線と、守備陣の完封。オマーン戦の森保Jをどう評価するか。<Number Web> photograph by AFLO

苦しい内容ながら、着実に勝ち点を重ねてグループ突破を決めた森保ジャパン。もう一化けは見られるか。

北川、武藤の経験値も無駄にはならない。

 攻撃にもポジティブな要素を見つけることはできる。

 前半は眠っているようだったトルクメニスタン戦と異なり、オマーン戦ではキックオフ直後から攻勢を仕掛けることができた。“自分たちの形”にこだわることなく、シンプルなタテパスを使いながら相手ゴールへ迫っていった。決定機を逃し続けた南野にしても、周囲との連係は第1戦より確実に向上している。だからこそ、シュートシーンに登場することができたのだ。

 臀部の痛みで出場を回避した大迫勇也に代わって、この日は北川航也が1トップを務めた。清水エスパルス所属の22歳は、率直に言ってインパクトを残せなかった。

 しかし、国際Aマッチ出場が5試合目の彼は、原口、南野、堂安とのカルテットでピッチに立ったことが一度しかない。それも、昨年11月のベネズエラ戦で、10分にも満たない時間である。2列目とのコンビネーションにスムーズさを欠いたのも、ひとりで責任を背負うべきものではない。

 北川と彼に代わった武藤嘉紀に実戦経験を積ませることができたのも、第3戦以降に意味を持ってくるだろう。

 '11年大会のファイナルで優勝弾を突き刺した李忠成は、グループリーグ初戦以降は出場機会を得られていなかった。ピッチに立てない悔しさを心のなかで燃やし続け、土壇場で優勝に貢献したのだった。

 '16年1月のリオ五輪アジア最終予選では、浅野拓磨が韓国との決勝戦で爆発した。準決勝までノーゴールに終わっていた自らを奮い立たせ、2ゴールをあげてアジア制覇のヒーローとなった。

日本にはまだ大きな伸びしろがある。

 短期決戦は総力戦である。大迫がコンディションを回復していったとしても、北川や武藤がピッチに立つ機会はあるだろう。来るべきリベンジの機会へ向けて、彼らは格好のモチベーションを得たと言うことができる。

 ロシアW杯でアジア唯一のベスト16入りを果たしたことで、日本は今大会の優勝候補にあげられている。しかし、森保監督のチームは成長過程にある。オマーン相手に最少得点差で勝利した試合内容を真摯に受け止めつつ、自分たちの伸びしろを信じていくべきなのだ。

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