サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
振るわない前線と、守備陣の完封。
オマーン戦の森保Jをどう評価するか。
posted2019/01/14 13:00
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
AFLO
またしても靄のかかったような試合内容と結果になった。
1月13日に行われたアジアカップのオマーン戦で、日本は1-0の勝利をつかんだ。トルクメニスタン戦に続く勝利で勝点を6に伸ばし、2位以内を確定させてグループステージ突破は決まった。
ただ、4年後、8年後にまで記憶されるゲームではない。
原口元気のPKで勝点3をつかんだが、彼へのファウルは果たしてペナルティエリア内だったか。一方で、相手のシュートをブロックした長友佑都の腕に当たったものの、マレーシア人の主審はオマーンにPKを与えなかった。アジアカップという大会の長い歴史のなかで、この試合はふたつのPKを巡るジャッジとともに語り継がれていくのだろう。
もっと楽な展開へ持ち込むことはできた。
キックオフ直後に堂安律が右サイドを突破し、ゴール正面に詰めた原口のシュートがバーを叩いた。8分には南野拓実がGKと1対1になる。南野は9分、24分、26分にも決定機を迎えるものの、ゴールネットを揺らすことができない。
前半のうちにセーフティリードを奪ってもおかしくない展開である。チャンスを浪費すれば試合の流れが変わってしまうものだが、26分のシーンが原口のPK奪取につながり、日本は先制点を奪うことができた。
1-0は試合内容を反映していた。
その後は得点機を生み出せない。前半の残り時間だけでなく後半のほぼすべての時間帯で、相手GKを慌てさせることはできなかった。リードしたあとの決定機は、わずかに一度である。
90分、堂安に代わって途中出場した伊東純也が右サイドをドリブルで突き進み、至近距離から右足を振り抜いた。シュートコースは限定されていたため、相手GKからすれば慌てることなく対応できたシーンでもあった。
前半の決定機を生かせば余裕を持って試合を運べたものの、後半はほぼノーチャンスだった。1-0というスコアは、試合内容と著しくかけ離れたものではない。