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日本ハムの新スタジアム、運命の1日。
札幌市と北広島市がくれた感動を力に! 

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高山通史

高山通史Michifumi Takayama

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photograph byKyodo News

posted2018/03/29 10:30

日本ハムの新スタジアム、運命の1日。札幌市と北広島市がくれた感動を力に!<Number Web> photograph by Kyodo News

昨年4月、秋元克広札幌市長(右)は日本ハム・島田利正球団代表に新球場候補地の提案書を渡した。候補地決定後も同志の関係は続く。

札幌市と北広島市はこれまでも共生してきた。

 情熱的に難折衝の先頭に立ってきたメンバーの方々も、同じだった。

 人口約6万人、決して大きいとはいえない自治体。受け入れていただくこちらからは失礼かもしれないが、満願成就の吉報だったはずである。それでも実働部隊の面々は、努めてクールだった。上野正三市長も、道塚美彦副市長からも似たような温度、空気を感じた。逆に責任感、使命感が増した当球団と同化するように、きっとこの先を案じているのだろう。

 そして、私は稚拙な想像を巡らせてみた。きっと正しいであろうと確信する、1つの結論へと行き着いたのである。

 両市は、自治体で区分すれば違っても、同じ札幌都市圏の呼称で分類される。札幌市を頂点とした地域では、共生してきたのである。両自治体は密接に、多分野で連動をしてきた。

 球団職員としては、おこがましい表現であることは断っておくが、今回のボールパーク構想では札幌市と北広島市は競合相手だった。それぞれ幾多の実務者協議、提案等を経て今回、一定の方向性が出たのである。水面下で目まぐるしく変化する折衝の状況を時折、耳にすることがあったが、双方に全身全霊で向き合っていただいた。それは紛れもない事実である。国内に12球団のうちの1つのプロ野球チームが、未来に描いた夢を真剣に考えていただいたのだ。

目指すはアジアNO.1のボールパーク。

 札幌市の方々からは、ボールパーク構想へのエールをもらった。

 北広島市の方々は、胸に秘めた興奮を抑えていたように見えた。

 それは共に本構想に向き合った先方、札幌市へのリスペクトにほかならないだろう。

 メディア発の各種報道では「真駒内vs.北広島」など、おどろおどろしい構図となる。その部分が最大のトピックであるから、当然である。ただ、特に折衝の最前線にいた両市の実務者の方々は、最後には「同志」だったのではないだろうか。あくまで広報的見地での仮定ではあるが、激動の1日に両市を訪れた感覚から、そう強く信じる。

 節目の1日に触れた、両市から享受された感動。それがファイターズには、次のステップへと歩み出す推進力になる。狙うアジアNO.1のボールパークのエッセンスになる。

 目指すは5年後、2023年の開業。

 札幌市と北広島市だけではなく、ほか177市町村も誇れ、北海道民が楽しみ、親しみを持ち、集える革新的なスポットへ――。

 日本ハムグループ、そして球団全員一丸で、その覚悟を強くしたのである。これからは「オール北海道」で、ファンの方々1人ひとりの思いも背負って進む。描いてきた夢を一筆、一筆、大胆にかつ丹念に描いていく。

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