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宮里藍にも「結婚のご予定は?」
女子アスリート、競技と家庭の両立。 

text by

南しずか

南しずかShizuka Minami

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posted2017/06/17 09:00

宮里藍にも「結婚のご予定は?」女子アスリート、競技と家庭の両立。<Number Web> photograph by AFLO

宮里の数多くのメディアが駆けつけた。ゴルフを専門に追う以外の媒体も加わるため、その質問はプライベートな部分にも及ぶのだろう。

オチョアはアスリートとしての絶頂期で引退した。

 日本人として初めて世界ランク1位にまで上り詰めた宮里藍の場合はどうだったかというと、筆者が知る限り、特に趣味を持っていなかったようだ。

「自分自身がどれだけゴルフと向きあえて、それでどれだけ勝てるか」というスタンスだった。ゴルフに全エネルギーを注ぎ、職人のような選手人生を自ら選びとった。

 その宮里が引退会見で、4歳年上で仲が良いロレーナ・オチョア(メキシコ)の名前を挙げた。

 引退後のゴルフ界との携わり方について、今後オチョアにアドバイスを求めていくつもりだという。

 オチョアは28歳の時、「家族と過ごす時間を増やして、新しい生活を始めたい」という理由によって、当時世界ランク1位というアスリートとしての絶頂期で現役引退をしている。現在は、米女子ツアーの大会ホストを務めたりしてゴルフ界の発展に貢献し続けている。

 オチョアの生き方は、少なからず宮里に影響を与えたに違いない。

引退後のプランとともに結婚観を聞いてみても……。

 米ゴルフ雑誌『ゴルフウィーク』のシニアライターのベス・アン・ニコルスは言う。

「宮里の場合『モチベーションの維持の難しさ』が引退の理由なので、会見での結婚有無の質問には違和感を感じましたが、オチョアの話をしたのなら、(報道陣は)引退後のプランとともに結婚観を聞いてみてよかったのでは」

 今回は筆者もニコルスに同感である。

 独身の女性アスリートへの結婚の質問を下世話だと思う人もいるだろう。だが、「米女子ゴルフツアー」という職場環境では、結婚への考え方が選手人生に密接に関わっている。引退会見で宮里に結婚観を聞くことは、意味のある質問だったと言えるだろう。

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