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宮里藍の業績。~1試合平均賞金、という抜群の安定感を示す数字~
text by
小川勝Masaru Ogawa
photograph byKyodo News
posted2017/06/21 10:00
引退表明後、初めての試合となった「サントリーレディス」は、通算2アンダーの26位タイ。多くの観客の前で雄姿を見せた。
宮里藍が今年限りでの現役引退を表明した。米国ツアー、9月のエビアン選手権までは間違いなく出場するということだから、彼女のプレーを見る機会はまだ、だいぶ残っているものの、日本の女子ゴルフ人気をけん引した宮里の業績について、振り返ってみたい。
業績と言えば、2010年6月21日、世界ランキング1位になったことは、日本選手としては宮里だけがなし遂げた快挙である。この年は開幕戦からの2週連続優勝をはじめ、米国ツアーで年間5勝を挙げている。世界ランキングは過去2年間の成績をポイントで評価したものだから、'09年7月のエビアン・マスターズ優勝(米国ツアー初優勝)から'10年の成績まで含めての世界ランキング1位だった。この時期の彼女は、日本の女子ゴルファーとして歴史的に見ても最高峰に立っていたことは間違いないだろう。岡本綾子が1987年に4勝を挙げて米国ツアーの賞金女王になっているが、当時はまだ世界ランキングというものがなかった。つまり同じ基準で2人を比較することはできないものの、'10年の宮里と'87年の岡本は、それぞれ世界の最高峰に立っていた2人ということができるだろう。