ドイツサッカーの裏の裏……って表だ!BACK NUMBER
ブンデス日本人の今季を採点する。
MVPは大迫、宇佐美は戦術合わず……。
posted2017/05/28 07:00
text by
遠藤孝輔Kosuke Endo
photograph by
AFLO
ヴォルフスブルクとブラウンシュバイクによる来季のトップリーグ参戦を懸けたプレーオフを除き、2016-'17シーズンのブンデスリーガ全日程が終了した。
王者バイエルンが5連覇を成し遂げれば、新興勢力のRBライプツィヒとホッフェンハイムが大躍進。ともに30ゴール以上を挙げたオーバメヤンとレバンドフスキが激しい鍔迫り合いを見せた得点王争い、上位進出が期待されたレバークーゼンとシャルケの停滞なども強く印象に残る。
この舞台に上がった日本人プレーヤー8人の1年を個別に振り返る(※個人採点はドイツメディアに倣い、1.0が最高、6.0が最低とする)。
最優秀選手は開幕直後からコンスタントに活躍し、チーム目標(EL出場)達成に貢献したケルンの大迫勇也だ。
得意のターンとポスト、ミドルで実力を知らしめた。
<大迫勇也(ケルン)>
採点:2.0 30試合(先発27/2375分出場)7得点・6アシスト
主な起用ポジション:セカンドトップ(トップ下)
ケルンの中ではアントニー・モデストに次ぐ貢献ぶりだった。得点ランク3位の25ゴールを叩き出した同僚と抜群の連携を見せながら、ボールの収め所、ラストパスの出し手、さらにはミッドフィールダーの怪我人の穴を埋める“便利屋”としても機能した。
ブンデス参戦3シーズン目にして、ゴールもアシストも自己最多を記録。プレータイムは昨シーズンより1000分以上も伸ばしている。開幕直後からの好調ぶりに、ケルンの関係者たちは当初「練習で見せているモノを試合でも発揮できるようになっただけ」と冷静だったが、地元のメディアやファンを驚かせる充実ぶりだった。
惜しむらくは二桁得点に届かなかったこと。ただ、第4節シャルケ戦でのミドル、第5節RBライプツィヒ戦で見せた得意のターンからの一撃、そして第25節ヘルタ戦で決めた約30メートル弾など鮮烈なゴールで、その実力をドイツ中に知らしめた。