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畠山健介、南ア戦からの1年間を総括。
日本開催W杯までに“本気の変革”を。

posted2016/09/28 11:30

 
畠山健介、南ア戦からの1年間を総括。日本開催W杯までに“本気の変革”を。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

9月17日のラグビートップリーグでは、日本代表でともに戦った堀江と言葉を交わす場面もあった。

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畠山健介

畠山健介Kensuke Hatakeyama

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Kiichi Matsumoto

 あれから1年経った。

 2015年9月19日、ラグビーの母国イングランドで開催された第8回W杯、ブライトンで行われた南アフリカ戦。過去2回の優勝を誇るスプリングボクス相手に劇的な勝利を収め、世界中のラグビーファンを驚かせ、日本ではラグビーへの関心が一気に高まり、多くのメディアがラグビーを取り上げ、新たなスターも誕生し、第3戦のサモア戦は日本国内で延べ2500万人がテレビ観戦。日本代表の勝利を応援した。日本ラグビーは、これまでにない異常地点に到達したのだ。

 W杯を控え、エディーさんのもとで「W杯ベスト8」という目標のために行われた宮崎県での合宿は「過酷な訓練」と命名され、その名に違わず、毎日が訓練だった。最近アップされたナキ(アマナキ・レレイ・マフィ)のSNSにも当時を振り返って「刑務所みたいな生活」と書いていたが、本当にその通りだったと思う。1日がこんなに長いのか、いつまでも合宿が終わらないんじゃないか、と思うほど、時間の流れはゆっくりに感じた。

五郎丸のスター化、トップリーグへの関心アップ。

 しかし、W杯後の1年はあっという間だった。この1年でラグビーを取り巻く環境は劇的に変わった。先にも述べたように多くのメディアにラグビー選手が取り上げられ、特に僕と早大同期である五郎丸歩の人気は凄まじく、CMにも起用され、彼を見ない日はないほどだ。五郎丸というスターが生まれたことで彼が「フック」となり、徐々にではあるが、ラグビーがより身近なモノに、親しみやすいモノになってきていると感じる。

 一方、グラウンドでは選手が今まで以上に世界レベルに近づこうと努力していた。その土台となるのが国内の「トップリーグ」。昨季は開幕がW杯直後ということもあり、特に関心が高かった。そんな中、僕たちサントリーサンゴリアスは、16チーム中9位。W杯メンバーが多数在籍し優勝を目指していたチームとしては不甲斐ない成績に終わった。

 優勝はパナソニックワイルドナイツ。トップリーグ3連覇という偉業を達成した。W杯出場メンバーが素晴らしいパフォーマンスを発揮し、チームの完成度も他のチームより頭一つ抜きん出ていたように感じた。

【次ページ】 サンウルブズに出場した選手は全く休めていない。

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