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浮き彫りになる候補地選考の問題点。
'22年北京冬季五輪、混迷の道程。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2015/08/04 11:30

浮き彫りになる候補地選考の問題点。'22年北京冬季五輪、混迷の道程。<Number Web> photograph by AFLO

7月31日、クアラルンプールで行われた総会で、2022年冬季五輪開催地決定を告げるトーマス・バッハIOC会長。

夏季オリンピックでも有力都市が辞退。

 その中には招致にまつわる経費の削減、大会運営経費の削減、既存施設の活用の重要性、持続可能性への積極的な支援などが盛り込まれている。オリンピック開催の難易度を下げることで、回避傾向が強まる風潮を止めたいという意図がある。

 夏のオリンピックに目を転じても、2020年をめぐって費用の面でも多くの問題が噴出しているが、2024年の夏季オリンピックへの招致でも、有力都市の一つと目されていたボストン(アメリカ)が負担の大きさへの懸念から立候補を取りやめるなど、オリンピック開催のあり方は曲がり角に来ている。

 今回の招致活動が始まったのは、改革案を出す前のものだ。アジェンダ2020に沿っているのはどちらかと言えばアルマトイだった。それでも北京が選ばれたが、バッハ会長が総会での決定を前に、「明日の選択は『最後』を飾る意味も持っています」と述べているのは、これからの五輪招致活動そして開催のあり方が大きく変わっていくことを示唆している。

 そして2022年の冬季オリンピック開催都市が決定するまでのできごとは、IOCが掲げる改革の必然性と重要性を浮き彫りにするものでもあった。

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