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町田、無良と日本男子がGP連勝!
王者・羽生結弦はどう応えるのか? 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph byREUTERS/AFLO

posted2014/11/04 16:30

町田、無良と日本男子がGP連勝!王者・羽生結弦はどう応えるのか?<Number Web> photograph by REUTERS/AFLO

2018年の平昌冬季五輪への挑戦をすでに公表している無良。開催時に27歳という年齢を考えると、心身ともに最も充実した時期と言える。

迷いの感じられたフェルナンデス。

 その一方で、ソチ五輪で4位だったハビエル・フェルナンデスだが、スケートカナダでの彼の演技からは五輪メダルをあと一歩で逃したという悔しさは感じられなかった。

 実は本人は、パトリック・チャンのように今シーズン1年休養することも考えていたという。だが彼には、休むことのできない事情があった。今シーズンのGPファイナルが、ISU史上初めてスペインのバルセロナで開催されるのである。母国が主催する初のGPファイナルを、フェルナンデスが逃すわけにはいなかかった。

 そんな気持ちの迷いと葛藤が、この大会のフェルナンデスの滑りには現れていたように思える。SPでこそトップだったが、フリーではミスがいくつも出て総合2位に。一昨年にはチャンを破って優勝したこの大会。昨年はフェルナンデス不出場で、チャンが優勝したが、今年もタイトル奪取はならなかった。

羽生はどのような滑りを見せてくれるのか。

 今週末、上海で開催される中国杯ではいよいよ羽生結弦が登場してくる。昨シーズンGPファイナル、五輪、そして世界選手権の三冠王となった羽生は、今シーズンどのような姿を見せてくれるのだろうか。

 最大のライバルだったチャンは今季不在。憧れの存在だったという高橋大輔は、もう競技で顔を合わせることもなくなってしまった。「戦う相手は自分」と言う羽生だが、競技者として最高峰のメダルをすでに手にした彼が、どのようにしてモチベーションを上げていくのか。

 五輪チャンピオンが、翌シーズンのGPシリーズに出てくるのは2002年のアレクセイ・ヤグディン以来(2002年スケートアメリカSP後、怪我のため棄権)のことである。チャンピオンとして中途半端なことはできないというプレッシャーは、想像以上に大きいに違いない。彼の真の強さが問われるシーズンになるだろう。

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